蒲郡市生命の海科学館の企画展「サメ展」に行ってきました!

サメ関連の企画展をする水族館やサメグッズの販売会が各地で催され、サメ映画の公開や製作が発表されるなど、今年はなんだかサメイベントが多い年に思えます。

今回はそんな中の一つ、、蒲郡市生命の海科学館で開催中のサメ展に行ってきたので、その様子を紹介していきます。

サメ展の開催は2023年6月3日(土)~2023年9月10日(日)です。

詳細は公式HPをご覧ください。

目次

生命の海科学館 サメ展

生命の海科学館で行われているサメ展の内容を一言で表すと、「硬骨魚との違いにフォーカスした展示」だと思います。

本企画展の紹介にも「4億年以上も前に地球上に出現し、他の魚類とは異なった特徴を持つサメ類」と記載がある通り、サメたちは恐竜よりもはるか前に誕生し、硬骨魚(タイやマグロなどの、いわゆる”普通の魚”)とは、全く違う進化の道を歩んできました。

例えば、サメ類(近いグループであるエイも含む)は、以下のような点が普通の魚と異なっています。

  • 歯以外の骨格が全て軟骨で出来ている
  • 楯鱗という歯と同じ成分で構成された鱗で体表が覆われている
  • 5~7対のエラ穴が鰓蓋で覆われていない

このサメ展では、そんなサメたちの特殊性が解説され、それに関連した標本が展示されていました。以下はその一部です。

アオザメの皮つき頭骨標本。ちょっとエリマキトカゲっぽい。
ネコザメの腸。サメの腸は内部構造が複雑で、腸自体が短くても表面積が広くなっています。
オオテンジクザメの上顎歯と下顎歯。サメと言えば大きな尖った歯ばかりイメージしますが、食べるものによって歯の形も異なります。
メガロドンの脊椎骨

展示スペース自体はそこまで大きくなく、膨大な標本が展示されているわけではありませんが、子供にも分かりやすい表現でサメの特徴や生態が解説されており、自由研究のヒントを得たり、サメに関する知識がない方に興味を持ってもらうには良い展示だと感じました。

個人的には、サメに詳しくない人にどう伝えていくのか参考にできる部分があったので、今後の活動に活かして良ければと思います。

生命の海科学館 サメ展以外の展示

生命の海科学館のサメ展は常設展示の中の一部スペースを使って行われているので、通常の入館料だけでサメ展以外の展示も見ることが出来ます。

「生命の海科学館」というだけあり、海洋生物の特徴や進化についての解説や標本展示が多く、海洋生物好きとしては結構楽しめました。

一般に「魚」と呼ばれる生物たちがどのように進化してきたのか、化石を見ながら学べる展示もあるので、サメ展が目当ての方も常設展示に目を通しておくことをオススメします。

インカクジラの化石。2016年10月に新種記載されたヒゲクジラの仲間です。
首長竜の仲間(Thalassomedon haningtoni)の全身骨格レプリカ。大きすぎて全体撮影するのに苦労しました・・。
アノマロカリス類の代表格Anomalocaris canadensis化石.。
ピカイアという脊索動物の化石。僕たち脊椎を持つ動物のご先祖にあたります。
ディッキンソニア。先カンブリア時代エディアカラ紀に生息していた謎の生物です。
ステノプテリギウスという魚竜の仲間。4つの肢がひれ状になっていた海棲爬虫類です。

全体の展示を見た感想として、やはりサメ展と同様に、分かりやすい言葉や事例から専門的で深い場所まで導くのが上手いと感じました。

例えば、「動物はエサを食べ、ウンチをします」という小学生でも理解できる事実から始め、旧口動物の違い新口動物について解説をしたり、「カニやエビを食べるとき、殻をむきますよね」という身近な事例から、外骨格を持つ無脊椎動物と脊椎動物の違い、それぞれの長所・短所を分かりやすく紹介するなど、情報そのもの以上に伝え方に関する学びを得られた気がします。

博物館というと堅苦しく難しい場所のように思えますが、今回訪れた生命の海科学館は小さいお子さんでも楽しく海の生き物を学べる場所だと感じました。

すぐ近くにおススメの水族館もあるため、サメ好きの方や海の生き物が好きな方は、これを機に一度蒲郡を訪れてみてはいかがでしょうか?

蒲郡市生命の海科学館について

蒲郡市生命の海科学館の概要

  • 住所:〒443-0034 愛知県蒲郡市港町17番17号
  • 最寄り駅:JR東海の蒲郡駅(名古屋駅から40分前後、豊橋駅から10分前後)
  • 開館時間:9:00~17:00
  • 休館日:毎週火曜日、12月29日~1月3日(火曜日が祝日の場合はその翌日が休館、連休時期は火曜日も開館)
  • 入館料:高校生未満200円、大人500円(未就学児は無料)
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