A級~Z級まで!実際にはあり得ない”サメ映画あるある”4選!

今回は、「現実にはあり得ないサメ映画あるある」を紹介していきます。

このサイトではサメ映画のレビュー記事も日々更新しているのですが、A級~Z級までだいたいのサメ映画に共通する「こんなのあり得ないよ」というツッコミどころが存在します。

もっとも近年のサメ映画はあり得ないことばかりですが、今回は現実のサメと比較して取り上げる価値がありそうなものや、『ジョーズ』のような名作にも見られるツッコミどころをピックアップしました。

この記事でサメ映画のツッコミどころを楽しみつつ、現実のサメへの理解を深めていただければ幸いです。

目次

解説動画:【サメ映画】実際にはあり得ない”サメ映画あるある”4選を紹介!【B級映画】【Z級映画】

このブログの内容は以下の動画でも解説しています!

※動画公開日は2021年12月12日です。

サメから泳いで逃げ切る

サメ映画でよくあるのが「船から落ちた人の後ろからサメの背ビレが迫ってきて、全力でサメから逃げる」というものです。

船の上にいる人が「急げ!振り返るな!泳げ!」とか叫び「間に合うか?食われるか・・!?」という非常に緊迫感のあるシーンですが、実際にはあり得ません。

何故なら、本気で人を襲うつもりのサメがあんなにゆっくりと迫ってくるわけがないからです。

水族館やダイビングでサメを観察する時、サメは非常に優雅にゆっくりと泳いでいますが、獲物を追いかける時のスピードは桁違いです。

しかも、サメ映画で人を襲うサメのだいたいがホホジロザメ(またはそれをモデルにした大型種)ですが、ホホジロザメはサメの中でもずば抜けて速く泳ぎます。

ホホジロザメ(Carcharodon carcharias

ホホジロザメは筋肉ムキムキの体つきをしており、きれいな流線形の体型は高速遊泳に適しています。

しかも、寄網という特殊な血管構造のおかげで体温を高く保てるため運動能力が他のサメよりも優れています。

ホホジロザメの平均遊泳速度は約時速8㎞。数字だけだと遅く聞こえますが、北島康介選手が金メダルとった平泳ぎより速いです。

しかもこれは平均速度ですから、獲物を狩る瞬間は爆発的な速度が出せます。常人では絶対に逃げられません。

サメ映画では人間が必死に泳いでギリギリで助かったり食べられたりしていますが、ホホジロザメが本気を出せば一瞬でジ・エンドです。

とにかくサメが人を襲う

サメ映画では「とにかくサメが人を襲う」「襲ってからが始まり」「サメがいる水に落ちる=死」という前提があります。

というより、それこそサメ映画の醍醐味ともいえます。

しかし、実際のサメは好んで人間を捕食対象にすることはありません。

世界に500種以上いるとされるサメのうち、いきなり致命傷になるような攻撃を人間に加えてくるサメは約3種とされてます。また、その3種も遭遇したからといって必ず襲ってくるわけではありません。

凶暴な人食いザメとされるホホジロザメ、イタチザメ、オオメジロザメと一緒に、檻なしで泳ぐ映像が沢山YouTubeにアップされています。

もちろん相手は大型野生動物なのでこうした行動にはリスクが伴いますが、彼らが人を見たらすぐ襲ってくる殺人マシーンではない証拠の一つにはなると思います。

サメが吠える

B級サメ映画(特に1980~2000年代初頭の作品)にありがちなのがサメの雄叫びです。

人間を襲う瞬間や電気などで攻撃されたサメが大口を開けて「ギャー!」や「ウモー!」などという鳴き声を上げます。

これはサメに詳しくない人にも察しが付くともいますが、サメは吠えません。

そもそも声帯がありませんし、音による積極的なコミュニケーションを行っているという科学的な証拠も今のところ存在しません。

釣り上げられたサメが「グー」とか「キュー」のような音を出すという体験談はネットに載っていますが、恐らく空気や水の音であり、サメ自身が意図的に発しているものではないと思います。

そもそも、鳴き声は敵への威嚇や異性にへのアピールで使われることはあっても、捕食で使われることはあまりありません。

獲物の立場になれば分かりますが、捕食者がデカい声を急に出したら逃げます。獲物に逃げらるような鳴き声を発することに何の意味もありません。

『ジュラシック・パーク』のティラノサウルスや『エイリアン』のジノモーフも人間に対してよく鳴き声を上げていますが、いったい何がしたいんでしょうね・・・。

映画制作側の都合としては、鳴き声を上げさせることで恐怖感を掻き立てたいのだと思いますが、本来どうやっても鳴き声を出せないサメが吠えてもギャグにしかなりません。

あなたがサメ映画を作る際は、鳴き声ではなく音楽や効果音で演出をするようにお勧めします。

サメが陸の上に現れる

もうヤケクソ感があると思いますが、サメ映画の半数以上がヤケクソなのでこうなります笑。

原点にして頂点である『ジョーズ』から始まり数多くのサメ映画が作られてきましたが、そこでいつも問題になるのが「陸の上にいる人間をどうやって海にいるサメに食べさせるか?」というものです。

僕はこれを勝手に”人食いサメ映画のジレンマ”と呼んでいます。

このジレンマを解消するために、サメ映画では以下のような様々なプロットが描かれてきました。

  • 市長がサメの存在を否定して無理やり海開きをする(『ジョーズ』)
  • 巨大な海中研究施設が水没して職員が閉じめられる(『ディープ・ブルー』)
  • サメに人を食わせたがる殺人鬼が現れる(『シャーク・ナイト』)
  • 竜巻でサメが飛んでくる(『シャークネード』シリーズ)

しかし、どこかで誰かが「サメを陸にあげれば良くね?」と思ってしまったのか、怪しい実験で作り出されたサメ人間が陸でも人を襲うという設定の映画が誕生しました。

ここまで聞いて、「サメが歩けないのは当たり前の話だからツッコミを入れるまでもない」と思った人もいるかもしれません。

しかし、何故そうなのか?考えたことはあるでしょうか。

そもそも僕たち陸上の脊椎動物の祖先は陸の上に上がった魚的な動物から始まりました。

そして、トビハゼや肺魚のように水の外でも生きられる魚や、ヒレが足のように発達した魚も多くいます。

さらに、マモンツキテンジクザメというサメの仲間は胸ビレと腹ビレを使って這うように動くことができ、低酸素環境での適応能力も高いことが確認されています。

後ろ足で立ち上がる小動物のようなマモンツキテンジクザメ。

こう考えると、鰓や脚の形状さえどうにかなれば陸に進出するサメがいてもおかしくなさそうに思えますが、ここで問題になるのがサメの骨格です。

サメの仲間は軟骨魚類と呼ばれ、骨格のほとんどが糖たんぱく質を主成分とする軟骨で構成されています。

一方で、タイやマグロなどの”普通の魚”や陸に進出した魚に近い仲間であるシーラカンスや肺魚は、僕たちと同じく硬い骨で骨格が作られています。

空気の800倍も密度がある水中では柔らかい骨でも問題ありませんが、陸上に出ると見かけの重量が一気に大きくなるので、水中よりもはるかに高い強度で体を支える必要があります。

確かに軟骨も硬くなることはありますが限度があります。マモンツキテンジクザメのようなサメが陸上に進出しようとしても、体を支え切れません。

以上の理由から、仮に映画に出てくるようなマッドサイエンスを実現したとしても、サメに陸を歩かせるのは体の構造上不可能ということになります。

もし仮に水陸両用の殺人モンスターを生み出したい場合は、サメよりもクジラをベースにした方がまだ楽ですし、そもそもワニやカワウソなど、半水棲の動物を改造した方が適していると思います。

解説に関連したサメ映画紹介

「何もない大海原の真ん中でホホジロザメと遭遇する」というシンプルかつ一番怖いシチュエーションの作品です。

ゆっくりと様子を伺うように近づいてきたホホジロザメがいきなり猛スピードでガバッてくる襲撃シーンが非常にリアルでスリリングです。

邦題がB級っぽいうえに序盤のテンポは若干悪いですが、襲撃シーンについてはかなりおススメです。

両作品ともネットでの評価は低くなりがちですが、「サメを凶暴な殺人マシーン」というサメ映画の前提を裏切ったサメ映画として個人的に評価しています。

前者の『シャーク・アタック』は「こんなにサメの襲撃が連続しているのはおかしい!」という疑問から調査を始めた主人公がサメの陰にある陰謀に立ち向かうサスペンス映画になっており、後者の『ダーク・タイド』ではホホジロザメとフリーダイブする女性を中心とした物語が描かれています。

元祖サメが吠えるサメ映画!

原点にして頂点とされる『ジョーズ』の正統な続編でありながら、無茶な設定やグダグダのストーリー、そして怪獣のごとく雄たけびを上げるサメによってボロクソに批判された迷作です。

恐らく最初にサメが地上を歩いたサメ映画です。

いかにもB級っぽいですが、実は原作者は『ジョーズ』と同じピーター・ベンチュリー!

本来は前後編に分かれたテレビ映画だったので長めですが、意外にちゃんとした作品なので楽しめると思います。

参考文献&関連書籍

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