世界最小のサメを観察!大きさや性別、何を食べているのか調べてみました!

おはヨシキリザメ!サメ社会学者Rickyです!

先日、シャークジャーナリスト沼口麻子さん主催のサメ談話会に参加してきました!

今回のテーマは「世界最小のサメ」です。

サメについては未だに「人を食べてしまうデカい生物」というイメージが強いと思いますが、実はそういうサメは全種類のうち1%以下です。

ほとんどのサメは人を食べるどころか人よりも小さい(あるいはそこまで変わらない)サイズで、一緒に泳ぐとサメの方が逃げてしまうくらいです。

そして、そんなサメたち中で最も小さいサメとされているのが、ツラナガコビトザメ(Squaliolus aliaeです。

決して超巨大なトレイを用意したわけではありません。片手に余裕で載せられるくらいのトレイに、複数のサメを置いています。

大きさには個体差もあるので厳密に世界最小なのかは分かりませんが、一般向けのサメ図鑑などで一番小さいサメとして良く紹介されるのはこのツラナガコビトザメです。

分類としてヨロイザメ科の仲間であり、夜間に浅い水深まで上がってくることはありますが、深海性のサメとされています。

歯の形をよく見ると、確かにヨロイザメやダルマザメに似てる?

ちなみに、体に絡まっている髪の毛みたいなものはサクラエビの触手だそうです。

この子たちは静岡県の由衣で行われたサクラエビ漁で混獲され、触手とセットで観察させていただきました。こうした付着物も彼らの生態を明らかにするヒントになりそうですね。

今回はサイズの計測も行ったのですが、最小が全長9.8㎝、最大でも全長10.6㎝というミニチュアサイズ。人を食べるどころか、シシャモと間違えて食べてしまいそうな長さでした。

ツラナガコビトザメは20㎝ほどに成長するので、この子たちはまだ成熟していない子供たちだと思われます(沼口さん曰く、静岡で獲れるのはこうしたチビちゃんばかりだそうです)。

ただでさえ小さいサメなのに未成熟ともなると、クラスパー(腹ビレについているオスの交尾器)を確認するのも大変です。

定規の上で計測されるツラナガコビトザメ。ちょっと可愛い。
メスの腹ビレ。
オスの腹ビレ。非常に若づらいですが、一応クラスパーがあります。

さらに、今回はこのうち一尾を解剖し、内臓や胃の内容物を観察させていただきました(もっとも、僕は不器用なので観ているだけでしたが笑)。

小さくても他のサメと同じように内臓が詰まっています。
内臓ごとに分けて並べました。
胃の内容物です。

すでに消化が進んでいるため正確に判断するのは難しいですが、エビの成れの果てと思しき薄ピンク色のものと、なんとなく頭足類っぽい色をした赤みがかった肉片が見えます。

黒くて細長い物体は一体何なのか・・・。誰か分かる方がいれば是非教えてください。

なお、今回ツラナガコビトザメとして紹介してきましたが、生息域が被っていて非常に見た目が似ているオオメコビトザメ(Squaliolus laticaudusというサメもいるため、この子たちがオオメコビトザメの可能性もあります。予めご了承ください。

また面白いサメを観察する機会があれば紹介していきますので、引き続きよろしくお願いいたします!

イベント主催者である沼口朝子さんの書籍はコチラ!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次