『トリプルヘッド・ジョーズ』のネタバレあり感想&サメ解説【BGサメ映画レビュー】

邦題トリプルヘッド・ジョーズ
原題3-Headed Shark Attack
公開年2015年
監督クリストファー・レイ
出演 カルーシェ・トラン/ブラッド・ミルズ /ジェイソン・シモンズ
制作国アメリカ
ランクB級(トンデモ設定や雑なCGなどのツッコミどころを楽しむ作品。)
ストーリー★☆☆☆☆
演出や絵作り★★☆☆☆
サメの造形★★☆☆☆

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目次

あらすじ

海洋生物学を学ぶマギーは、水深800mの深さに建設された海洋廃棄物の研究施設ペルセフォネをインターンとして訪れていた。

偶然再会した元彼グレッグを含む自然保護活動グループと共に施設を見学している最中、突然ペルセフォネが巨大生物の攻撃を受ける。

それは海洋廃棄物汚染の影響で突然変異した、頭が3つある巨大なサメだった。

緊急退避命令が発せられたペルセフォネから辛くも脱出するマギーたちだったが、サメの暴走は止まらない・・・。果たしてマギーたちはこの危機を脱することが出来るのか?

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

序盤は良いのに後半グダグダする多頭シリーズ

「サメに頭が二つあったら面白いんじゃないか?」という中学生でも思い付きそうな発想から始まってしまった通称”多頭シリーズ”の第二弾です。とは言っても、前作『ダブルヘッド・ジョーズ』とストーリー上の繋がりはありません。

全体的なストーリーから触れておくと、序盤の流れは前作より改善されていました。

ディープ・ブルー』を彷彿とさせる海中研究所舞台に主要なキャラクターを集め、ほとんど無駄のない会話シーンで関係性や人物像を観客に伝える流れはスムーズです。

その後に「海洋ゴミや汚染による影響で突然変異が増えている」という背景情報が提示され、そのすぐ後に3つ頭のサメが登場・・・。

登場人物が多い割には各人の把握がしやすく、サメが暴れるまでのテンポも良い感じです。当時今ほど話題になっていなかった海洋ゴミ問題を取り入れている点も個人的には評価できます。

しかし、それ以降は一気にグダグダします。

最先端の海洋研究所であるはずのペルセフォネはサメが大暴れしたせいで起きた爆発であっけなく崩壊。

その後は「脱出するために船まで泳がないといけない」や「船にいるパリピがサメに襲われて海に落ちる」など前作と似たり寄ったりな展開になり、突然モブキャラにしか思えないカップルとそれに付き添うマッチョの冗長なやり取りが始まるなど、序盤に比べてかなりテンポが悪くなります。

中盤にグダグダしたのを後半巻き返してくれるかと思いきや、「汚染物質を沢山食べさせれば頭同士で共食いする」という謎理屈によってサメが自滅して終わります。もちろん、「それなら何故ゴミが沢山ある研究所近くの海では共喰いしなかったのか?」や「頭が再生する設定なのに共喰いでは再生しないのか?」という疑問への説明は一切ありません。

サメの倒し方ショボいのに加え、海洋ゴミによる悪影響というテーマを敷いておきながらゴミをまき散らしてサメを倒すという展開は許されるのか・・・。色々な意味でスッキリしない作品です。

細かい物語の流れや描写も雑

全体的な流れがひどいだけでなく、とにかく話の運び方が行き当たりばったりです。

例えば、サメに攻撃される研究内の標本室で研究員が意味ありげに血を流して死んでいるシーンが挿入されるので、「突然変異した生き物が逃げ出したのか?」と思いきや、特にこの場面が活かされることなく施設が崩壊します。

また爆発前に研究所から脱出したマギーたちは、島が沈むわけでもないのに何故か脱出にこだわって船まで泳ぎだし、余計な犠牲者を増やします。もはやサメの見せ場を作るために愚行を犯しているようにしか見えません。

さらに、正義感でパリピを助けに行ったはずのマギーたちは「全員を助けることはできない」とあっさり見捨て、沈みゆく船内に怪我を負ったパリピ達を置き去りにして逃げだします。さらにこの時、突然メンバーの一人が斧を片手にサメに特攻してあっけなく喰われるという謎展開もあります。

他にも、助っ人として登場した通りすがりの釣り人が何故か特殊部隊が使うような自動小銃を所持している、長い尺を使ってスポットライトを当て続けたモブカップルをクライマックス直前にあっけない爆発で葬るなど、雑な展開が続きます。

サメを含めた全てのCGが安っぽい、腕を噛み千切られたはずの男が次のシーンで血まみれのタオルを拳に巻いているだけになっているなど、映像面で手抜き感満載なのは言うまでもありません。

序盤で持たせた期待を悪い意味で裏切るクオリティとなっており、前作以上に要注意の作品と言えるでしょう。

その他見どころや豆知識

  • 金髪女が水の中に消えて海が真っ赤になっているのにいつまでも水から出ない男。
  • 陸に乗り上げて一気に3人を食べるサメ。お前はシャチか。
  • トーマス博士の初登場シーン、素材集をごちゃ混ぜしているせいでウェットスーツのデザインがコロコロ変わっています。
  • ペルセフォネの廊下に窓ガラスがはめられて海中が見えるようになっていますが、水深800mならあんな青々としておらず真っ暗なはずです。
  • 標本室の水槽でナンヨウハギが謎の節足動物に食べられるシーンにて、海水のはずなのに淡水魚がモデルと思しき魚が一緒に泳いでいます。
  • 研究所の周りにはゴミが沢山浮いている設定なのに、足元にゴミが浮いていたり遠くにしか見えなかったり描写がバラバラになっています。
  • 勇敢にも船に泳いでいくが「動かし方が分からない!」と困るグレッグ。お前は何がしたかったんだ?そして、ようやくボートを動かせると思ったら「座礁の恐れがあるから岸に近づけない」。もう全員バカ。
  • サメを船首に乗せたまま陸に突っ込んでくる船がシュール。

サメに関する解説

サメの造形

前作とそこまで多く変わらず、「ホホジロザメをモデルにしているのだろうけど色々おかしいサメ」という感じでした。

サメの第一背鰭が鎌形だったり、胸鰭がザトウクジラみたいな形をしているなど、トリプルヘッドに関係のない奇妙な特徴がありました。

サメの行動

本作には水中から勢いよく飛び上がって上から落ちる形で人間に噛みつくシーンがありますが、当然サメはあんな風な狩りをしません。

特にブレッドに飛び掛かるシーンでは水深が非常に浅いはずなので、あの勢いと角度で落ちたならサメの頭蓋骨が砕けていると思います。

その他サメの解説

標本室の水槽内にて、恐らくカスザメがモデルと思しき魚が一瞬映ります。もしこれがカスザメという設定なら、恐らくサメ映画史上初登場だと思われます。

本作のシリーズ作品

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