『ケージ・ダイブ』のネタバレあり感想&サメ解説【BGサメ映画レビュー】

邦題ケージ・ダイブ
原題Open Water 3: Cage Dive
公開年2017年
監督ジェラルド・ラシオナト
出演ジョエル・ホーガン / ジョシュ・ポソフ / ミーガン・ペータ・ヒル
制作国オーストラリア
ランク準A級(世間的にはB級だが個人的にはお勧めしたい。)
ストーリー★★★☆☆
演出や絵作り★★★★☆
サメの造形★★★★☆

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目次

あらすじ

2015年オーストラリアにて、スキューバダイビングをしていた男性が海底でビデオカメラを発見する。

そこには、米国から来た三人の若者ジョシュ、ジェフ、メイガンが、とある番組のオーディション動画を撮影するためシャークケージダイブに参加する様子が収められていた。

しかし、ツアー中に突如発生した高波に船は呑まれ、ジョシュたちを含む参加者たちは海に投げ出されてしまう。

海を漂う彼らは、ケージダイブのために集められたサメの餌食になっていく・・・。

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

そこそこ面白いファウンドフッテージ系

良作インディーズ・サメ映画『オープン・ウォーター』シリーズの3作目ということになっていますが、1作目とも2作目ともストーリー上のつながりは皆無なので、完全に独立した作品と思っていただいて問題ありません(なお、2作目も1作目とつながりのない内容で、サメすら出てきません)。

本作はサメ映画の中では珍しいファウンドフッテージ系の作品となっています。

『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『パラノーマル・アクティビティ』などと同じように「とんでもないことに巻き込まれた当事者たちが撮影した映像」という設定です。

「ケージダイブツアーの船が巨大な波に襲われて転覆し、米国から来た若者3人を含む行方不明者の安否が心配される」というニュースが流れ、その後にファンダイブをしていたダイバーがボロボロのビデオカメラを発見。そのSDカードに記録されていた映像をそのまま流すという設定でストーリーが進行していきます。

ネット上での評価は総じて低いものの、個人的には評価したい作品です。

ケージダイブに繋がる導入部分や後半部で起こるトラブルの布石(病気、浮気etc)に時間をかけ過ぎた感はありますが、ファウンドフッテージ作品で多少テンポが悪くなるのは仕方ないことを考えると許容範囲でしょう。

徐々にサメが後ろから迫ってきたり爆弾を使った一騎打ちのようなドラマチック展開はない代わりに、余計な効果音も音楽もない状況でホホジロザメが突然襲ってくる映像は十分に見応えがあります。

実際のサメの映像と良質なCGが見事に使い分けられており、襲撃シーンのクオリティが総じて高いです。

ケージダイブが盛んな国オーストラリアの作品だけあって、場の雰囲気やサメのビジュアル面などのリアリティも洗練されています。

また、ファウンドフッテージ作品特有の手振れや視野の狭さが「サメがどこにいるか分からず、いきなり襲ってくる」という恐怖演出ともマッチしており、B級扱いされがちな作品の中では高品質な部類と言えるでしょう。

サメ映画史上トップクラスのバカ

本作を語る上で外せないのが、サメ映画の長い歴史においても(ひょっとしたら全映画の中でも)トップレベルのバカであるメイガンです。

もはや彼女の失態が本作最大の見どころかもしれません。

そもそも恋人の兄弟と浮気をするという時点で頭の悪さが露呈している気もしますが、彼女の真価が発揮されるのは海に投げ出された後です。

ホホジロザメがウヨウヨする海に投げ出され万事休すに思えたメイガン達は、幸運なことに救命ボートを発見します。

この中に入れば一安心。ひとまずサメの恐怖や海の冷たさから解放されるので、非常用物資でサバイバルをしながら救助を待てばいいだけです。

しかし、意識を失った状態で浮かぶ一人の女性を見つけると、メイガンは「We gonna do something!(何かしなきゃ!)」と喚き散らした挙句、ジョシュたちと揉みあいになり、屋根のあるタイプの救命ボート内で照明弾を発射しちゃいます。

照明弾の炎に包まれて救命ボートは炎上。メイガン達は貴重な安全地帯を失い、助けられた女性は訳も分からないまま火だるまになってしまいます。

これほどまでに間抜けなことがあるでしょうか?サメ映画史上でも稀にみるバカです。

いわゆるB級サメ映画のようなあからさまなバカバカしさはないものの、良くも悪くもこのシーンが本作のエンタメ性を高めているように感じました。

サメに関する解説

サメの造形

本作に登場するサメはサメ映画ではお馴染みのホホジロザメでした。

映画の舞台となったオーストラリアでは実際にホホジロザメのケージダイブが行われており、作中の津波が来る前の映像も現地で本物のホホジロザメを撮影したようです。

その後に人を襲うCGのホホジロザメは鮮明な状態で長時間映りませんが、顔つきや背ビレ・尾ビレの形状などに問題はなく、良い仕上がりだと感じました。

実際のケージダイブの様子

サメの行動

本作のサメは下から猛スピードで一気に襲い掛かるシーンが多く、本来のホホジロザメのハンティングに近いと感じました。

一般的なサメ映画では水面から第一背ビレを出したサメが音楽に合わせてゆっくりゆっくり泳いできて「間に合うか!?喰われるか!?」みたいなシーンをよく見ますが、本気で襲うつもりのホホジロザメががあんなに悠長に迫ってくるはずありません。

水面に浮かぶ獲物を下から飛び掛かるように襲ったり、ゆっくり泳いでいると思ったら急にスピードを上げて一気に噛みつきます(もちろん、追いかけて仕留めたり死肉を貪ることもありますが)。

映画としてはどの襲撃シーンも一瞬過ぎて盛り上がるに欠けるのかもしれませんが、リアリティという面では評価したいです。

ホホジロザメが水中ドローンを襲う瞬間↓

鰭脚類に突然襲い掛かるホホジロザメ↓

その他サメの解説

映画開始から31分45秒あたり、尾柄部が歪な形をしているホホジロザメが映ります。

奇形の個体かとも思いましたが、脊椎が歪んでいるというよりも肉が欠けてしまったのが一部回復したような形をしているので、他のサメかシャチなどに襲われた後に傷が治った個体かもしれません。

脊椎異常などで体に歪みのある個体は恐らく遊泳速度が落ちるため、底生性のサメならまだしも、ホホジロザメのような泳ぎ続けるタイプのサメでも生き残れるとは意外でした。

単なる映画のワンシーンとしてサラッと流れていますが、下手をすると貴重映像な気がします・・・。

脊椎に異常のあるナヌカザメ。ここまで歪みがあっても野生で生きている場合があります。

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