【BGサメ映画レビュー】Planet of the Sharks 鮫の惑星

邦題Planet of the Sharks 鮫の惑星
原題Planet of the Sharks
公開年2016年
監督マーク・アトキンス
出演ブランドン・オーレ/ステファニー・ベラン/リンジー・サリヴァン
制作国アメリカ
ランクB級(トンデモ設定や雑なCGなどのツッコミどころを楽しむ作品。)
目次

あらすじ

舞台は近未来の地球。地球温暖化の影響で海面が上昇し、陸地はほぼ水没。人類は海に浮かぶ小さな集落での生活を余儀なくされていた。

さらに、生態系が崩壊した海では魚が激減し、獲物を失ったサメたちが人間を襲うようになっていた。

ベストロン海洋研究所のショー博士率いる研究者たちは、CO2浄化装置をロケットで打ち上げて問題を解決しようとしていたが、凶暴化したサメたちの勢いは止まらず、小規模集落”ジャンクシティ”が壊滅してしまう。

そして、ロケット開発を急ぐシャー博士たちにも、電磁パルスで他のサメを操る雌ザメ”アルファ”に率いられたサメ軍団が迫っていた・・・。

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

壮大なことをやっている感だけはある

かの名作『猿の惑星』と音的には一文字しか違いませんが、クオリティには雲泥の差があるサメ映画です。

ちなみに、サメ映画では配給会社が名作のパチモンっぽい邦題をつけることも多いですが、本作は原題も『猿の惑星』に寄せにいっています(『猿の惑星』の原題は『Planet of the Apes』)。

評価できるポイントを挙げるなら、発想が突き抜けていたことと、壮大なことをやっている雰囲気と勢いをしっかり出していたことです。

まず、サメ映画に必ず付き纏う「陸にいる人間をどうやってサメに襲わせるか」というジレンマに対し、「温暖化の影響で陸が水没し、生態系が崩壊したからサメが人を襲いまくる設定にすればいい!」という解答を提示したのは斬新でした。

生き残った数少ない人間たちの集落にサメの大群が襲い掛かるという展開自体も、「現実味を増したシャークネード感」があり、良い意味でアサイラムのB級感を活かしたものだったと思います。

「CO2浄化装置を打ち上げれば温暖化の影響を元に戻せる」や「電力不足になってしまったから、サメの電気でロケットを飛ばそう」など、オカルト界隈のアホでもそんな思考に至らないだろうという荒唐無稽な要素も、俳優陣の真剣な演技や音楽などによって、至極真っ当で真面目な状況描写として成立しています。

名作と言われているSF作品にも、リアリティを考えれば無茶苦茶なものは沢山ありますから、「地球温暖の影響で陸地が沈んだ近未来にサメが人を食いまくる」という設定自体は、むしろ評価に値すると言っていいでしょう。

細かい設定や描写がガバガバ

以上のように、発想自体は評価に値する本作ですが、細かい設定や描写がガバガバ過ぎて中身のない作品になっているのが残念です。

まず、本作にはホームレスや世捨て人を思わせるみずぼらしい恰好の人々や、槍などの原始的な武器でサメに立ち向かう野蛮人のような戦士が登場するのですが、現代にも普通にありそうな見た目のクルーザーや蝶ネクタイ、チェックシャツなどを身に着けた人々も出てくるので、一体どういう世界観なのか謎です。

しかも、貧富の差がある割には対立関係にあるわけでもなく、研究所の人間と他のコミュニティの人間たちがどういう関係性なのかなど、設定の多くを一部のセリフや雰囲気から察する必要があり、全体像がイマイチ分かりづらいです。

恐らくですが、似た舞台設定の映画『ウォーターワールド』の要素を深く考えずに取り入れようとした結果、色んな所がブレてしまったのだと思います。

物語の進行についても、ロケットでCO2を浄化することで温暖化の効果をリバースさせて陸地を手に入れるという話が、サメの大群を全滅させるために火山を噴火させる話になり、大した伏線もなく研究所が沈没の危機に陥ったりと、どうも進行に安定感がありません。

壮大な設定と真剣なトーン、科学チックに聞こえる会話など、とにかくそれっぽい雰囲気で押し切っていますが、分かりやすさに欠けるため、本当にその雰囲気だけで押し切って終わってしまった感がありました。

また、本作は『シャークネード』以上に予算を用意できなかったのか、「サメの大群が襲い掛かる」という設定の割にはサメの活躍が控えめです。

襲撃シーンは水から飛び出して人間をさらっていく場面ばかりの一本調子で、「アルファ雌に率いられたサメ軍団」という斬新な設定の割には味気ないものでした。

しかも、サルベイションでサメの襲撃を受けるシーンでは、銛や槍を水面の方に突き立てた登場人物が叫ぶカットばかり映り、肝心のサメが全然画面に映りません。もちろん、わずかに映るサメたちも「ザ・アサイラム!」と言いたくなるクソCGです。

ぶっ飛び過ぎた設定と雑な絵作りのまま勢いで押し切ったことを称賛するか、ここまで酷いならいっそ『シャークネード』みたいにふざけて欲しかったと思うか、その点で評価が分かれる作品だと思います。

その他見どころや豆知識

  • 陸地が沈んだ近未来の設定なのに、足場や船の下に砂地が見えたり、波が打ち寄せる岩場やリーフらしきものが背景に映っています。
  • 移動中のボートに追いつこうと泳ぎだす無謀なバリック。しかも、船を盗んだのに何故かその場にとどまる犯人。いろんな意味で描写がアホ。
  • 上空の飛行機に勢いよく飛び掛かり沈没させるサメ。どんなジャンプ力やねん。
  • なぜロケットでCO2を吸収しただけで陸地が現れるくらい海面が下がるのか?

サメに関する解説

サメの造形

恐らくホホジロザメをモデルにしたと思われる、背景と合わないCG感丸出しのサメが沢山泳いでいました。

群れの中にシュモクザメがいたり、サルベイションで刺されるサメの中にツマグロがモデルと思しき汚いサメが映っていましたが、大群を出した割にはサメの多様性に乏しい映画でした。

サメの行動

本作では「ロレンチーニ器官」を独自に進化させたことで、電気信号により他のサメとコミュニケーションをとるアルファ雌が登場します。

なお、日本語版の字幕や解説では「母ザメ」と呼ばれていましたが、英語では親子関係だと示す直接的なセリフや表現はありません。

そもそも、どう見てもシュモクザメの仲間と分かるサメが混じっている群れなので、ホホジロザメのような見た目のアルファ雌が母親なわけがないです。

作中で言及されたロレンチーニ器官というものは実在し、サメの顔の周りに沢山並んでいる穴のような感覚器官を指します。

シュモクザメの顔。青髭みたいな小さな穴がロレンチーニ器官です。

サメたちはこのロレンチーニ器官を使って獲物が発する微弱な電気を感じ取っているとされ、地球の磁場を感じ取ることで方位磁針のようにしているという説も存在します。

現状この感覚器官を使ってサメ同士でコミュニケーションをしているという科学的な証拠はありませんが、サメの回遊や繁殖については分かっていないことも沢山あるので、今後それに近い現象が証明される日がくるかもしれません・・・。

その他サメの解説

  • サルベイションに飾られていたサメの顎標本は恐らくアオザメのものだと思いますが、一瞬しか映らなかったので確証はありません・・・。
  • 「サメの脳の3分の2は嗅覚に特化している」という話がでてきますが、嗅覚の中枢である終脳の大きさは3分の2もありません(大きいことは事実ですし、恐らく種にもよると思いますが)。サメは嗅覚以外にも、聴覚や側線など、様々な感覚器官を駆使して獲物を探します。

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