『海底47m 古代マヤの死の迷宮』のネタバレあり感想&サメ解説【BGサメ映画レビュー】

邦題海底47m 古代マヤの死の迷宮
原題47 Meters Down: Uncaged
公開年2018年
監督ヨハネス・ロバーツ
出演ソフィー・ネリッセ /コリーヌ・フォックス/システィーン・スタローン
制作国イギリス/アメリカ
ランクA級(普通に映画として楽しめる。自信をもって勧められる。)
ストーリー★★★★★
演出や絵作り★★★★★
サメの造形★★★★★

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目次

あらすじ

メキシコのユカタン州で高校に通う義理の姉妹ミアとサーシャは、ホホジロザメを観察するグラスボートツアーに参加するよう両親に勧められる。

しかし、友人のアレクサとニコールから誘いを受け、海底遺跡に繋がる秘密のラグーンを訪れることに。

軽い冒険のつもりで遺跡へスキューバダイビングする四人だったが、突如現れた盲目の巨大ザメに襲われてしまい、さらに出口が崩れたことで閉じ込められてしまう。

迷路のように入り組んだ暗い遺跡の中、人喰いザメの執拗な襲撃を受け、タンクの中に残されたエアーも減っていく・・・。

果たしてミアたちは無事に生還することができるのか・・・!?

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

前作を超える閉塞感とハラハラ展開

本作『海底47m 古代マヤの死の迷宮』は、スリラー色の強い異色のサメ映画『海底47m』の続編ではあるものの、ストーリー上のつながりはありません。

物語の繋がっていない続編に、遺跡の中に現れる特殊なサメ・・・。設定だけ聞くと香ばしいB級の臭いが漂ってきますが、本作は間違いなくA級作品です。

前作『海底47m』は、海底から脱出できない閉塞感や暗闇から襲ってくるサメの恐怖が売りでしたが、今作では遺跡という舞台設定により、その強みをさらに強化しています。

サメや潜水病の危険を無視すれば一応脱出できた前作に比べ、今回は出口の見えない入り組んだ海底遺跡。前作以上に閉塞感が高く、「脱出できないのではないか・・・」という不安感をより掻き立てます。

また、遺跡の柱が崩れてきたり、エアポケットでなんとか空気を確保したりと、洞窟ならではのシーンも豊富です。

ストーリーも洗練されており、「危機から脱したと思ったのに・・!」という二転三転する展開は目が離せません。冒頭での父親とのやり取りやグラスボートの話が後半に伏線回収される流れも実に見事でした。

「キャラクターの異なる姉妹の関係性を描く」という人間模様については、前作よりも力を入れていないようでしたが、その分ハラハラ感やストーリーの面白さは向上しており、娯楽映画としての完成度は非常に高いと思います。

サメの恐怖演出がすごい

こうした舞台設定や物語の内容に加え、暗闇の洞窟内からサメが現れる際の演出が素晴らしいです。

真っ暗な場所から眼も体も白いサメがいきなり現れるシーンは、視覚効果としてサメの存在を際立たせ、前作以上に恐怖を掻き立ててくれます。

B級サメ映画では「この設定にする意味はあったの?」とツッコミたくなるサメは登場することもしばしばですが、本作では「暗闇で独自の進化を遂げた盲目の白いサメ」という要素が視覚的によく活かされており、格の違いを見せつけているように感じました。

ゆっくりと迫ってくるシーンと大口開けて急に襲い掛かるシーンの使い分けも見事で、ジワジワした恐怖とビックリくするような恐怖、両方が効果的に演出されていたと思います。

古代マヤの水中遺跡で盲目のサメに襲われるという設定は確かに現実味に欠けますが、「リアリティに関係なく映画として面白いから観てくれ!」と胸を張って言える作品です。

大物俳優の娘たちが銀幕デビュー

本作は大物俳優の子供たちが主要キャストとして出演している点も注目です。

親の再婚をきっかけにミアと姉妹になった同級生サーシャの役はコリーヌ・フォックス。『コラテラル』や『マイアミ・バイス』など数々の作品で活躍しているジェイミー・フォックスの娘さんです。

さらに、大胆なのに肝心なところでパニくる同級生ニコールを演じたのはシスティーン・スタローン。名前から察しがつくと思いますが、『ランボー』や『ロッキー』などでお馴染みシルベスター・スタローンの娘さんです。

本作『海底47m 古代マヤの死の迷宮』は彼女たちのデビュー作品でもあります。

本作の劇場パンフレットについて

個人的な話になってしまいますが、本作が日本で劇場公開される際、劇場パンフレット内でてサメの解説をさせて頂きました。

実際のパンフレット

主要キャラである女子校生4人からサメについて質問されるという設定で、「ホホジロザメは本当に海底47mにいるのか?」や「ホホジロザメに遭遇した際はどうすればいいのか?」などを解説しました。

イベントで標本を展示するなどの経験はありましたが、企業様からご連絡をいただいて専門家的ポジションで解説を納品するというのは初めてだったので、不安や喜びを超えて驚きがあったのを覚えています。

ちょうどYouTubeチャンネルの収益化審査に通った時期でもあったので、「ついに大好きなサメのことで稼げるようになった!」という感じでした(実際にはそんな甘くありませんが)。

また、その実績が認められたのか、後に公開された映画『海上48hours 悪夢のバカンス』公開の際も、劇場パンフレットの案件を頂くことができました。

サメとも映画とも直接関係のない話ですが、「好きなもので一生懸命活動していれば、いつかチャンスが巡ってくる」という教訓の具体例として、誰かの励みになればいいなと思います。

その他見どころや豆知識

  • 冒頭で登場するメキシカンテトラという魚は実在しますが、淡水魚です。淡水と海水が交じり合う場所だったのでしょうか。

サメに関する解説

サメの造形

体が白い盲目のサメというオリジナル設定が加わったものの、そのシルエットは間違いなくホホジロザメのものでした。

サメ映画のサメは「恐らくホホジロザメがモデルなんだろうけど、顔つきやヒレの位置がおかしい」というものが多いのですが、本作はその点がしっかりしていました。

さらに、ラストのシーンで出てくる普通のホホジロザメも再現度が高く、アップで映る顔のロレンチーニ器官まで描かれていました。細部までこだわっていたことが伝わるビジュアルです。

サメの行動

映画としては一級品の本作ですが、リアリティはまた別の話です。

洞窟内でホホジロザメが繁栄するのは無理

本作のサメはもともと洞窟の深みで独自の進化を遂げたホホジロザメが、調査で開いた場所から遺跡に入り込んだという設定でした(日本語字幕では「深海で」と言っていますが、英語では「down here」と言っているので、洞窟内で進化したことになっているようです)。

この設定自体がミアの仮説であり、実際は違うのかもしれませんが、狭い洞窟の中で野生のホホジロザメが生きながらえるとは思えません。

洞窟の中は獲物が少ないので餓死してしまうでしょうし、それ以前に酸素不足になると思います。速い速度で泳ぎ回って大型動物を襲うようなホホジロザメが洞窟で長く生存するのはどう考えても無理です。

仮に何らかの条件で数個体が生き残ったとしても、体が真っ白になり、視力も失うような進化が起きるほど世代が続くのか?ホホジロザメの長い繁殖サイクルでそこまで劇的な変化が起きるのか?近親相姦の悪影響はないのか?色々と疑問です。

深海で進化したなら盲目にならない?

なお、日本語字幕に従って深海から迷い込んだと仮定した場合、体色が白くなったり盲目であることと辻褄が合いません。

人間にとっては完全に真っ暗な深海でも、水深1000m程度までであれば太陽光が届いており、多くの魚やサメは「その光をいかに視認して獲物を見つけられるか」という方向性で進化しています(深海に眼球の大きな魚がいたり、新鮮な深海ザメの目がエメラルドっぽく見えるのもこれが理由です)。

また、深海で捕食者が真っ白な見た目では目立ってしまうため、深海で進化したなら違う色になっていたでしょう(実際、深海ザメと呼ばれる種には、黒や茶系の体色が多いです)。

そもそも、ホホジロザメは高い遊泳能力を持っており、僕たちが普段目にしているホホジロザメもよく深海に潜っていることが確認されているので、独自の進化が起こるほど深海に引きこもる意味も分かりません。

映画としてのクオリティは評価しますが、リアリティに関しては荒唐無稽と言わざるを得ません。どのサメ映画もそうですが、あくまでフィクションとして楽しみましょう。

その他サメの解説

  • ミアの父親が食事シーンで見せたサメの歯の化石について、「ホホジロザメだと思う」と話していますが、実際には違います。確かに形は似ていますが、両端に小さく尖った部分(副咬頭)が突き出ているので、同じネズミザメ目の別種のものだと思われます(ホホジロザメも幼魚であれば副咬頭がありますが、あそこまで大きくはありません)。
  • 本作のサメは狭い洞窟内ではゆっくり泳いでいますが、ホホジロザメがあんな遅い速度で泳いだ場合、浮力を保てずに沈んでしまうはずです。
  • アレクサのタンクに噛みついたサメが穴の奥に引きずりこんでいるような描写がありますが、サメは後ろに向かっては泳げません。

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