『マンイーター:捕食』のネタバレあり感想&サメ解説【BGサメ映画レビュー】

前半がグダグダした分を後半で一気に巻き返そうとした感がありますが、そこまで巻き返すこともなく失速します。

邦題マンイーター:捕食
原題Maneater
公開年2022年
監督ジャスティン・リー
出演ニッキー・ウィーラン / トレース・アドキンス / シェーン・ウェスト
制作国アメリカ
ランクB級(トンデモ設定や雑なCGなどのツッコミどころを楽しむ作品。)
ストーリー★☆☆☆☆
演出や絵作り★★☆☆☆
サメの造形★★☆☆☆

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目次

あらすじ

婚約破棄されて落ち込んでいたジェシーは、彼女を励まそうとする友人たちに誘われ、ハネムーンで向かう予定だった南国の島を訪れる。

しかし、その島に住む漁師ハーランの一人娘が、凶暴なホホジロザメによって八つ裂きにされる事故が発生していた。

復讐に燃えるハーランがサメを追う中、何も知らないジェシーたちにもサメの魔の手が迫っていた・・・。

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

時間稼ぎ多すぎのグダグダ展開

簡潔に言えば、「漁師の娘が殺される」→「漁師が復讐に向かう」→「たまたまそこにいたパリピがサメに襲われる」→「漁師が助けに来てサメと対決」という流れで物語が進みます。

ストーリーの大筋は単純明快でシリアスなのですが、その流れの中に大して意味のないシーンが挟まり過ぎていて、全体的に間延びしている感がすごいです。

前半でハーランの娘が殺されるところまでは良かったものの、その後はジェシーたちと船長ウォーリーのほのぼのした交流がひたすら描かれるだけ。開始から40分以上経つまで主要人物の誰もサメと遭遇しません。

初老の船長ウォーリーとジェシーの年齢を超えた暖かい親交や、男女の集まりなのに恋仲がいないとか、無人島に行くためにボートで二往復するとか、サメと関係ないやり取りが無駄なほど丁寧に描かれます。どう見ても尺稼ぎです。

そんなシーンの合間に登場するサメ狩り漁師ハーレンが登場も、観光業を重視する保安官と揉める、サメ博士サムのもとを訪れる、他の漁師からサメの情報を聞き出すなど全然サメと闘いません。

正直、映画の半分が過ぎたところで視聴を止めた方も多い気がします。

急激な巻き返しの後に失速

そんな感じのグダグダ展開で映画の半分が費やされた後、いよいよジェシー達にサメが襲い掛かるのですが、そこからは急展開を迎えます。

ウォーリー船長とその妻ベスを喰い散らかしたサメはジェシー達にも襲い掛かり、二人まとめて襲われたりロープが絡まったりなど色々あった結果、たった15分ほどの間にジェシー以外の全員が殺されてしまいます。

あれだけ前半でジェシーと船長の暖かい交流や6人組のマブダチ感を描くのに尺を使っておきながら、特に活かされることもなくモブキャラのように死んでいく様子には唖然とさせられます。

そうして7人もの主要キャラがあっという間に葬られた後、タイミングよく現れたハーレンがジェシーを発見。ただの失恋した若い女性であるはずのジェシーが「自分が囮になってサメを倒す」と言い出す超展開に突入します。

「後半サメが出なかった分を巻き返している」と見ることもできますが、サメとの対決も割とあっさり終わってしまうため、どちらかと言うと「着地点がよく分からなくなったので強引に終わらせた」という感じがします。

そんな風にサメとの対決が終わった後、必要以上に長い会話シーンで続編を匂わせるようなエンディングにつなげていますが、正直このクオリティでは続編に期待する方が無理でしょう。

その他見どころや豆知識

  • ジェシーの「医学の知識がある水着美人」という設定は、恐らく『ロスト・バケーション』を意識しているのだと思いますが、特にその設定が大きく生きることはありません。
  • 撒き餌でサメをおびき寄せシーンにて。「ネムリブカだ」「イタチザメだ」などと話していますが、肝心のサメは画面に映らず、ウォーリーが指差して話しているだけ。一体何を見せられているんでしょう。
  • 島の上陸直前、「滅多に誰も来ない島」という設定なのに近くに複数のボートが見えます。
  • エンドロール直前のセリフ「we’re gonna need a bigger one(もっとデカい船が必要だ)」のセリフは、『ジョーズ』における「You’re gonna need a bigger boat」のオマージュです。

サメに関する解説

サメの造形

CGとハリボテを使い分けてホホジロザメを再現していましたが、CGは背景と合っていないアサイラム並みのひどい代物で、ハリボテはショボさを誤魔化すためかドアップでしか映りませんでした。

顔の尖り方や目の丸み、歯の形状など、部分的に評価できるところもあるのですが、何故か顔の周りがシワシワで気持ち悪かったです。

サメの行動

サメの行動自体は「とにかく人ばかり狙って殺しまくる」というサメ映画らしい常軌を逸したものでしたが、作中で語られるサメの解説はそこまで悪くありませんでした。

そもそも、サメが次々に人間の命を奪うことを異常な事態として描いている時点で、「サメが人を食うのは当たり前」のように進行していくサメ映画とは一味違っていました。

また、サメ博士のサムはホホジロザメの謎について言及していますが、長距離の回遊をすること、熱帯海域にも実は現れること、深海に潜ることなど、実際の研究結果を参照したと思しき内容でした。

CGと脚本さえよければ、もしかしたらもっと良作のサメ映画になっていたかもしれません。

その他サメの解説

  • 講義の中でサムは噛み跡から襲ったサメを特定させていますが、実際に噛み跡の直径や歯と歯の間隔などの情報をもとに種同定を行うことはあります(噛み跡だけで断定できるかは疑問ですが)。

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