【BGサメ映画レビュー】シン・ジョーズ

サメ自体がある種の核兵器みたいになります。一応言っておきますが、庵野監督は無関係です。

邦題シン・ジョーズ
原題Atomic Shark/Saltwater
公開年2016年
監督リサ・パレニカ
出演レイチェル・ブルック・スミス/ジェフ・フェイヒー/デヴィッド・ファウスティーノ
制作国アメリカ
ランクB級(トンデモ設定や雑なCGなどのツッコミどころを楽しむ作品。)
目次

あらすじ

米国カリフォルニア州サンディエゴの海岸にて、環境問題に関心のあるライフガードのジーナは、焼け焦げたような魚の死体が数多く打ちあがっているのを発見する。

さらに同じ頃、赤く燃えるように輝くサメの目撃や、そのサメによるものと思しき被害が多発していた。

その正体は、80年代に沈んだソ連の潜水艦から漏れ出た放射性物質により、泳ぐ原子炉の如き怪物と化したサメ”アトミックシャーク”だった。

扱いを間違えると核爆発を起こしかねないアトミックシャークからビーチの平和を守るため、ジーナと同僚のカプランは、船の船長やドキュメンタリー映画の撮影クルーたちを巻き込んでサメ退治に向かうが・・・。

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

シュールなギャグ満載のサメ映画

同じく2016年に公開された名作『シン・ゴジラ』に寄せ過ぎた邦題の本作ですが、当然のことながら全く関係ありません。

なお、本作の原題は『Saltwater』とされることがありますが、作中で海水が特別なキーワードということもないです。

物語の大筋だけで言えば、『ジョーズ』から続くテンプレに沿った流れではあります。

海でサメによる被害が起きる→誰も信じない&上からの圧力でビーチが閉鎖されない→もっと犠牲者が出る→主人公たちが闘いを挑む→サメが爆発する、という、古典的なサメ映画の流れに忠実に従っています。

そんな本作について特筆すべき点を挙げるなら、クセが強すぎるとも思えるギャグ要素が詰め込まれていることでしょう。

「放射性物質に汚染されたことにより燃えながら泳ぐ」という設定自体がもう意味不明過ぎてギャグと言えばギャグなんですが、女性ライフセーバーとキスするために溺れた演技をするガキ、ライフセーバーがサメに飛び掛かるシーンでの謎の演出、ダイナマイトで無理心中しようとするメンヘラ女と主人公ジーナがライターの火を点けたり消したりするなど、コメディ色の強い場面が散りばめられています。

ただし、物語自体は環境問題や陰謀論、核爆発の危機などシリアスさをもった展開で進んでいくため、ギャグシーンとメインストーリーのミスマッチ感が強くてシュールです。

あそこまでふざけるなら、『シャークネード』シリーズのように振り切った方が良かったと思います。

ただし、「口の中にタンクを投げ込んで銃で撃て」「ジョーズかよ」というツッコミ劇や、その後に出てくる「ワイヤーをバッテリーにつないで爆破」という『ディープ・ブルー』のオマージュは個人的に好きです。

また、燃え盛るサメから紐に引火してパラセーリング中のカップルを焼き殺すシーンは、リアリティはともあれ斬新だと感じました。

全体的にテンポが悪い

先述したギャグシーンがこまめに挟まるのに加えて、場面切り替えが下手くそなせいで物語の進行が分かりづらいです。

モブキャラが喰われるシーンがドローンで撮影されているのに全然騒ぎにならず全く別の場面になったり、陰謀論者系のドキュメンタリー製作カップルやドローン盗撮野郎が何の脈絡もなく登場したり、突然レストランでバラエティ番組撮影が始まるなど、ストーリーの進行の仕方に雑さを覚えます。

恐らくドラマ『HEROES』のように、「あの場面がここにつながるのか!」という感じにしたかったのだと思いますが、伏線が伏線として機能しておらず、ただ話を追いにくいだけになっています。

ロトガー船長が実はジーナの父親だったという設定も、後に船長があっさり喰われることを考慮すると「なんかエモい感じに描いているけど、このシーン意味あるか?」と思わざるを得ませんでした。

さらに、肝心のサメを退治しに行くラストシーンさえも、恋人を食われた女がメンヘラ化したり、ジーナとカプランの中途半端なロマンス展開が挟まったりしてグダグダします。

制作陣としてはギャグ要素を沢山盛り込んで面白くしたつもりなんでしょうが、本作の場合は「余計な描写が多くてテンポが悪い」と言う方が適切だと思います。

その他見どころや豆知識

  • 化け物みたいなサメに客を殺されたのに普通に海上をウロウロするロトガー船長。
  • 何故か腐敗した魚の放射線量をレストランで計測するジーナ達。迷惑でしかない。
  • 現場にいた部下の意見を無視して圧力に屈する上司や、自撮りに夢中でサメの襲撃に気付かない女など、無能ばかりのライフセイバーたち。
  • リースがサメに一騎打ちを挑むシーン、背景に夕日が映っているのですが、その直後のシーンでは青空が広がっています。
  • 何故か水面を泳ぎ続けて船に突撃してくるサメの大群。潜れよ。
  • サメの爆発で発生したキノコ雲がサメのアゴっぽい形になる妙に凝ったギャグ。
  • 海水浴場では陸に乗り上げた後に自力で海に戻っていたサメが、離島に乗り上げた時はジタバタするばかり。
  • 本作の吹き替え版では「まずは君が落ち着け」などに代表される、『シン・ゴジラ』のパロディネタが散りばめられています。

サメに関する解説

サメの造形

全身に炎をまとった真っ白いサメでした。B級サメ映画らしいひどいCGでしたが、一応ホホジロザメがモデルなんだろうと分かる姿をしています。

サメの行動

サメの行動というより、原子力に関する解説になります。

放射能汚染されたことにより燃え上がるサメが出来上がるという前提が謎でしかないのですが、一応「こういう理屈で燃えている設定にしたのかな」という仮説を述べておきます。

この世の物質は全て「原子」と呼ばれる小さい玉みたいなもので構成されているというのはなんとなくご存知だと思いますが、その原子も、陽子、中性子、電子という、さらに小さい玉が集まってできています。

そして、物質の中には、この玉たちの状態が不安定なものがあり、玉を外に飛び出させることがあります。この飛び出した玉を「放射線」、飛び出させる物質の能力を「放射能」、飛び出させる物質を「放射性物質」、飛び出すときに生じる巨大なエネルギーを「原子力」と呼びます。

そして、放射線を他の原子にぶつけることで、その原子が壊れながら小さな玉を飛び出させ、また原子力を発生させます(これが核分裂です)。

そして、核分裂で飛び出した玉を別の原子にぶつけて、そこで飛び出した玉が他の原子にぶつかり・・・という連鎖を繰り返すことで、とてつもないエネルギーを発生させることができます(この連鎖反応を臨界状態、これを起こす装置のことを原子炉と呼びます)。

いわゆる原子力発電所では、この臨界状態によって発生した熱エネルギーを使って水を沸騰させ、そこで発生した水蒸気でタービンを回すことにより発電をしているんです。

話をアトミックシャークに戻すと、もしアトミックシャークが原子炉と同じような状態で、何らかの仕組みで臨界状態を保てるなら、燃えていることの説明はできます。

ただし、原子力発電所では放射線や放射性物質が漏れないよう、金属の容器によって何重にも収納されています(燃料棒、圧力容器、格納容器など)。

アトミックシャークは原子炉がむき出しになっているも同じですから、漏れ出た放射線によって周囲はあっという間に汚染され、爆発するまでもなく死の世界になってしまうでしょう。

その他サメの解説

  • 「サメによる死亡より自撮りで死ぬ人の方が多い」と言う少女が登場しますが、これは事実です。「イイね」やバズを狙った危険な場所での自撮りが原因で死亡する人は増加傾向にあります(そもそもサメによる死者数が少なすぎるので大体の死因より死者数が少ないというのもありますが・・・)。

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