完全論破?ブラックバス駆除や規制に寄せられる反論が救いようがないほど終わっていた・・。【ブラックバス問題(後編)】

この記事は以下の記事の続きになります。

ここまでバス業界を含むブラックバスの問題を語ってきましたが、ブラックバス問題の解決策としては以下のようなものが考えられます。

  • ブラックバスをとにかく駆除する
  • 全ての水系でバスのリリースを禁止にする
  • 密放流をさらに厳罰化して監視を強化する
  • いっそバス釣りそのものを禁止にしてしまい業界を追い込む

しかし、前回記事で述べた通り、バス業界には自分たちの趣味や利権を守るために反発する人たちがいます。

そこで後編となる本記事では、バス問題対策に寄せられると予想できる(あるいは実際にあった)バス愛好家たちの反論を一通り処理していこうと思います。

目次

解説動画:【後編】完全論破?ブラックバス駆除や規制に寄せられる反論が救いようがない【バス釣り】【ルアーフィッシング】【池の水】

このブログの内容は以下の動画でも解説しています!

※動画公開日は2021年8月2日です。

反論1:ブラックバスはもう日本の生態系の一部であるから駆除する必要はない。

回答:それあなたの感想ですよね?何かそういうデータあるんですか?嘘つくのやめてもらっていいですか?

一発目からひろゆきさんみたいで申し訳ないですが、本当にこの三つをまとめて伝えたいです。

ブラックバスを擁護したい人々は「ブラックバスにより絶滅した在来種はいない」や「何十年も前からいるから、もはや外来種ではない」などと言って反論を組み立てようとしますが、お話になりません。

まず、タナゴやモツゴの仲間をはじめ、ブラックバスによって数が数を在来種が数を減らしたと思しき事例や、ブラックバスの体内から捕食された在来種が見つかった事例は存在します。

狭い溜め池であれば、ブラックバス、ブルーギルしかほとんどいないような水系になることもあります。こんな状態で「生態系の一部」と言っている人は生態学について勉強不足か、単なる嘘つきです。

一部の人は「外来種によって生態系が改善した事例もある」などと吹聴しますが、フロリダパンサーやイエローストーンのオオカミなど、極めて特殊な事例がバスにも当てはまると思っているバカげた主張です。

元からいた種が減ってしまい、系統的にできるだけ近い種を苦肉の策で導入する保全対策と、全く関係のない種を無計画にバラまいて在来種を食い漁るままにする日本のバス放流を同列に語っていいはずはありません。

また、「外来種」の定義は「移入時期や国内外に関係なく、人間の活動によって元々いなかった場所に移入された生物」なので、何年経とうが外来種です。

バス容認派も一応データを持って反論してくることがありますが、ブラックバスが漁獲されていなかった時期の漁獲量データを持ってきて「ブラックバスはこんなに少ないじゃないか!」と平然と主張したりします。

言い換えれば、そこまでしないと擁護できないほど、彼らの論理は終わっているということです。

仮にブラックバスが移入された場所に生き残っている在来種がいたり、その場にいるバスの数が本当にわずかだったとしても、こちらは在来種が絶滅しないようにバスを駆除しようという話をしています。

まだ絶滅していないから放置していいというのは、論理の組み立て方がアンポンタンです。

反論2:外来種だからという理由で駆除するのはかわいそうだ。

回答:人間の身勝手で異国の捕食者を放たれた在来種たちもめちゃくちゃ可哀想です。そして、「外来種だから」という理由で駆除するわけではありません。

外来種それ自体は「人間の活動によって移入された生物」全てを指します。ここには家畜や野菜も含まれますし、外来種自体が悪いわけではありません。

一方で、生態系や人間社会に重大な悪影響をもたらす外来種がいることも事実です。こうした外来種を侵略的外来種と呼びます。

そして、ブラックバスを含む、海外から移入された侵略的外来種の一部が特定外来生物に指定され、厳しく規制されています。

外来種や国定外来生物などの用語簡単図解

外来種だからブラックバスを駆除するのではなく、「生態系に重大な悪影響を及ぼす侵略的外来種だから駆除をしているんです。

「そもそも人間が悪いんだ!」という反発も受けますが、外来種の定義自体が「人間活動によって移入された生物」なので、外来種問題は最初から人間社会の問題です。

外来種に罪も悪気もないのは確かですが、放射能汚染や海洋プラスチックと同じように、人間が原因の環境問題として、僕たち人間が対処する必要があるんです。

ちなみに、この話で毎度出てくる勘違いを一つ潰しておきますが、「人為的に移入された生物」が外来種の定義なので、自分で生息域を拡大したお猿さんである僕たち人間は外来種ではありません。

ここの違いを分かっていない、或いは意図的に無視している人が「稲だって外来種だから外来種だってだけで悪者にするのはバカだ!」とか「外来種を駆除するというなら外国人も差別していいってことか?」みたいな批判をしてきますが、もう少し勉強してから議論を挑んでほしいものです。

反論3:キャッチアンドリリースをするのは命を大切にする行為だ。大規模な駆除やリリースの禁止は残酷で教育に悪い。

回答:完全に自分勝手な都合で魚の口に針をぶっ刺して空気中に引っ張り上げる行為を楽しんでおいて、どの面下げて「命を大切に」と言ってるんでしょうか?

バス釣りに限った話ではないですが、釣りという行為は魚を苦しめて命を奪う残酷性が伴う営みです。

例えリリースをしても魚は苦しみ、そのまま弱って死んでしまうこともあります。

もちろん、動物が生きること自体どうしても残酷性が伴いますし、釣りや漁業そのものを「残酷だから」という理由で全面否定するつもりはありません。

しかし、バス擁護派の主張する「リリースは命を大切にする」は、先に述べた残酷性を無視して都合のいいところを取り上げ、さも自分たちは崇高なことをやっているように見せかけているだけに過ぎません。

さらにいえば、彼らはバスによって犠牲になる在来生物たちの「命を大切に」してはいません。

一部のバサーは「バス以外のベイトフィッシュのことはどうでもいい」と発言したり、虚言や曲解で自分たちの趣味や利権を守ろうとしています。

さらに「バスを駆除したら爆破する」という脅迫を警察に送りつけた少年が補導された事案もありました。

こういう人たちに、「命の教育」について語る資格があるでしょうか?

自分たちが行なっていることの残酷性を理解せず、自分の趣味や既得権益を守るためだけに他人の残酷性だけ強調するのはお粗末です。

教育が云々というなら、生態系とは何か?生物多様性はなぜ重要なのか?僕たちの社会にどう関係するのか?ということを体系だって教える方がよっぽど良い教育になります。

反論4:ブルーギルの方が悪影響があるからバスだけ悪者にするのはおかしい

回答:両方駆除すればいいだけの話です。

ブルーギルの代わりに「コイ」や「ニジマス」が使われることがありますが、「○○という外来種の方がヤバい」や「人間の開発の方が環境を壊している」など、すぐに他のものを持ってきて反論した気になっている人がいます。

しかし、全く反論になっていません。

例えば、重度の生活習慣病の人に「甘いものとラーメンを控えてください」と言った時に、

生活習慣患者

俺の病気の原因は食事だけでなく運動不足と睡眠不足、仕事のストレスも原因だから、食事制限をされるのはおかしい!

と反論されたらどう思いますか?

「うるせー!全部改善しろ!」となると思います。

もちろん、被害の大きさに差はありますし、限りある予算の中で優先順位をつける必要はあると思います。その優先順位の中で、ブラックバス駆除の重要性が下がることもあるでしょう。

また、バスを駆除するだけでなく、在来種の魚が暮らしやすいよう水路を設計したりする取り組みも必要です。

しかし、「だからブラックバスを放置していい」というのは、全く論理が成立していません。

反論5:バスの密放流を行っているのは一部のバサーや組織なのだから、バス釣り業界全体が悪いように言われたり、規制されるのは納得できない。

回答:仮にあなたが密放流をしていなくても、あなたがバス釣りを日本で出来るのは密放流のお陰です。

例えば、女子高生の着替えを盗撮する変態野郎がいて、その変態野郎が映像を売りさばいたとします。

一番悪いのは盗撮をした変態野郎ですが、その映像を購入して楽しんでいる人は、本当に何も悪くないと言えるでしょうか?

全く同じ罪に問えないとしても(あるいは法で裁けないとしても)、需要する側も非難されてしかるべきですし、規制されても仕方ありません。

以前にカワウソペット問題ウナギ問題を解説した時も、

クソコメ軍団

犯罪をやっている連中が悪いだけ!飼育者や消費者は悪くない!

という類の反論を受けたことがありますが、そういう無知なくせに需要だけはご立派な人たちがいるからこそ、その需要を満たそうと供給が生まれ、生き物たちが犠牲になるんです。

どうしてもバサーを悪者にされたくないというのであれば、

  • 駆除を目的としたバス釣りを展開して保全活動に協力する
  • 自然水域から完全に隔離された釣り堀でのみバス釣りを楽しむ

など、生態系保全と対立しないバス釣り文化を構築していけばいいと思います。

反論6:バス釣りの規制強化やバスの駆逐によって失業する人や困る業界が出てくる。

回答:うん、だから何?

急に「全面禁止にします!」と言われてこの反論をするなら、まだ理解できます。

しかし、ブラックバスは2005年にすでに特定外来生物に指定されています。それよりも前から生態系への悪影響があることなども知られ、駆除や規制がされている都道府県もありました。

特定外来生物に指定されてから15年以上、バス業界は何を考えて、何をやってきたんですか?

侵略的外来種を野外で放置しないと成り立たない趣味や産業がどういう末路を辿るか(辿るべきか)、問題について学び、立ち止まって考える時間は十分にありましたよね?

まさか、「データが十分ではない!」とかいう戯言を大声で叫び続ければ、なんとかなるとでも思っているのでしょうか?

ハッキリ言いますが、明日からバス釣りが全面禁止になり、ルアーフィッシング業界の売上が暴落しても、当事者たちに文句を言う資格はありません。

反論7:それでもバス釣りはすでに巨大な経済効果を生み出しているからバスの存在を容認すべきだ。

回答:負の外部性というものが全く理解できていないが故の暴論です。

分かりやすく言えば、そもそもバス擁護派が言う「経済効果」とやらは、内水面漁業における被害総額、日本の生物多様性が失われることによる遺伝子学的・文化的な損失などが全く考慮されていません。

自分たちに関心のない、関係がないと思い込んでいることを思考の外部に押しやっているだけです。

単純に経済を大きく早く回すのが良いと言うのであれば、麻薬も児童ポルノも解禁すべきです。これらは明らかに需要があるけれど日本で禁止されています。

何故か?経済効果を超える悪影響があるから、あるいは、そもそも経済効果で測るべきではない大切なものを守るためです。

バス釣り業界が経済効果や業界の仕事のためにバス容認論を展開するのは、

シャブの取引規制されたら、ウチらのシノギどうなるんじゃ!

と暴力団が騒ぎ立てるようなものです。

反論8:バスをリリースするなと言うが、それなら釣ったバスはどうすればいいんだ?

回答:そんなことの責任までコチラに押し付けないでください。

一般にブラックバスは、泥臭いために食用には向いていないとされています。

そうした魚は泥抜きを行うことで味が改善されることもありますが、特定外来生物であるブラックバスは泥抜きしようと生きた状態で運搬すること自体が犯罪になってしまいます。

また、リリースできないからといって池や川の周りにバスを捨てて帰るのは、公衆衛生などを考えると許される行為ではありません。

こうした事情から、

バス愛好家

規制とか禁止とかすぐ言うが、じゃあ釣ったバスはどうすればいい?そこまで考えろ!

という類の批判を受けることもあります。

しかし、そんなことの責任までこちら側に求める資格がバス業界にあるのでしょうか?

バス釣りがどれだけ楽しいレジャーだろうが、日本に本来いてはいけない特定外来生物を相手にするアクティビティです。

特定外来生物は、所持・運搬について麻薬や銃と同じくらい厳しい規制を受けています。それだけ重大な問題なんです。

扱いが面倒なのは当然なので「俺たちが楽しむためにどうにかしろ」という偉そうな態度をされても困ります。

自分で締めて持ち帰って廃棄する、頑張って食べるなど、違法にならず他人に迷惑もかけない方法を自分なりに考えて実践してください。

ちなみに、僕の知人はキャンプに行った際、「水槽とポンプを持参し、釣りあげたバスを移動させずにその場で泥抜きして調理する」という方法で美味しくいただいていました。

また、琵琶湖の周りには「外来魚回収ボックス」というものが複数置かれており、釣りあげた外来魚を預けることができます。預けられた外来魚は、肥料などの方法で有効利用されます。

反論9:バスを駆除することで他の侵略的外来種が増える恐れがあるのでは?

回答:バス駆除において気を付けるべき点というだけで、バスを駆除してはいけない理由ではありません。

虚言・曲解・自己中にまみれたバス駆除反対論の中で、きちんと考えるべきほとんど唯一の問題がこれです。

ブラックバスの獲物の中には、同じく侵略的外来種として問題になっているアメリカザリガニなども含まれます。

「ブラックバスだけを短期間に一斉に駆除して放置するだけ」という対策では、単なる外来種のリンチであり、アメリカザリガニが増加してしまうなど、生態系保全という観点からは残念な結果になってしまうかもしれません。

アメリカザリガニ。ブラックバス同様に非常に厄介な侵略的外来種です。

あくまで、生態系保全というゴールを明確に目指しながらベストな対策を打っていくことが重要だと思います。

しかし、少し考えれば分かりますが、これはバスを容認していい理由にはなりません。

「慎重に色々考えながら実施しなければならない」という話なので、慎重に色々考えながら実施すればいいだけの話です。

そこで論理を捻じ曲げて「実施しない」という結論にもっていくのは強引にもほどがあります。

反論10:バスの完全駆除とかリリース禁止とか密放流の取り締まりとか、そもそもバス釣り自体を禁止にしようとか、色々言うけど現実的にそんなことできるのか?

回答:邪魔している側に言われる筋合いはありません。

確かに日本全国に広まっていて繁殖力も強く、しかも水の中にいる侵略的外来種を完全に駆除するのは難しいかもしれません。

また、反対勢力を押し切って法案を通したり、取り締まり強化の予算確保の段階でも課題があるのは間違いないでしょう。

しかし、そもそもこんなことを実現しようと頑張らなければいけないのは、密放流という犯罪行為を行っている(もしくはその行為の恩恵にあずかっている)バス界隈の方々のせいです。

自分たちで環境をめちゃくちゃに荒らしておいて、

お前らこれ本当に直せるの?直せるわけないよね?じゃあ俺たちのことを認めてよ?

と言ってるようなものですから、もはや暴君です。

もちろんバスの駆除に取り組む人たちは実現可能性を考慮して対策を打っていく必要がありますが、それを理由にバス容認論者にいちゃもんをつけられる道理はありません。

「お前が言うな」で終わりです。

反論11:バス釣り産業が良くない言いつつ、お前もYouTube動画に広告付けてるだろ。お前もバスで儲けているじゃないか。

回答:そこまで言うなら、一生民放のテレビは見ないでくださいね?

幼稚園児以下のバカバカしい難癖なので取り上げるか迷ったのですが、以前にブラックバス問題を解説したYouTube動画にこの手のコメントが一定数ありました。

社会問題をメディアとして取り上げ、その放送内に広告を入れて収入を得る行為は民放テレビで当たり前に行われています。

この手の批判をする人は、殺人事件やテロ行為のニュースを取り上げる番組内でCMが流れるたびに憤りを感じているのでしょうか?過去の未解決事件を取り上げるYouTuber全員にクソコメを書いて回る気でしょうか?

余計なお世話かもしれませんが、ストレスが溜まる生き方だと思うので、あまりおすすめできません。

むしろ、「ブラックバス問題を取り上げれば注目が集まる」や「侵略的外来種を駆除すればお金がもらえる」という仕組みは、正しく運用すれば問題解決につながります(正しくやらないとバス存続を望んでしまう人が出るので要注意ですが・・・)。

また、バス業界と僕の収益構造には、前者は日本国内にブラックバスがいないと儲けられないが、僕はそうではないという決定的な違いもあります。

仮に日本全てのブラックバスが駆除されたとしても、僕は「祝!日本のブラックバス撲滅!」や「ブラックバスの過ちを繰り返してはいけない!」などの発信コンテンツを制作して収益を得ることができます。

というより、他の環境問題を取り上げればそれで済む話です。バスのことしか頭にない可哀そうな方々はご存じないかもしれませんが、世の中には解決すべき問題は山積みですし、批判すべきバカ者もまだまだ大勢います。

日本のブラックバスが完全にいなくなっても僕の経済状況に悪影響はないので、安心してバスの駆除に励んでください。

反論12:あなたはバスを駆除しているんですか?口だけで何もしないくせに偉そうに語るな

回答:なぜ駆除していないと決めつけるのか謎ですし、仮にしていないとしても僕の主張の正当性には関係ありません。

これまた幼稚園児以下の反論ですが、割と多いので一応触れておきましょうか。

恐らく僕が「ガサガサ系」のYouTuberではなく、ブラックバス問題を取り上げた動画も室内で語るタイプのものだったためか、僕を勝手に引きこもりニート呼ばわりしたり、「で、あなたは何をしているんですか笑?」という、ネット特有の煽りを一定数見かけました。

あえて僕がバスを駆除しているのかどうか詳細は伏せますが、どちらにしても同じことです。

仮に僕がバス駆除に取り組んでいる人間であれば「え、駆除してますよ。何勝手に決めつけているんですか?イタイですよ?」で終わりです。

また、もし僕が本当にバス問題を解説するだけの人間だとしても、僕の主張が間違っていることにはなりません。

例えば、バス駆除をしたことないのに「バス駆除の現場でこんなことを体験したぞ!」という主張をしていれば、僕は嘘の根拠をもとに議論していることになりますから、僕の論理が崩れる恐れがあります。

しかし、今回僕はそのようなエビデンスを使っていません。バス容認論者の戯言について、矛盾点や誤りを指摘しているだけです。

そもそも、侵略的外来種を直接駆除するだけが外来種問題に携わる道ではありません。

例えば、「犯罪で苦しむ人を少しでも減らしたい」という目的を持つ人がいたとして、その目的を達成する手段は一つではないはずです。

犯罪者を捕まえる警察官になるという道、再犯を防ぐために法務教官になるという道、そもそも犯罪者になるような人が生まれないように教育を改善していく道、犯罪の悲惨さや愚かさを世に伝えていくジャーナリストになる道、上記のような人たちの役に立つような科学的データを集める心理学者になる道・・・。

直接的か間接的かの違いはありますが、どれも目的に繋がる道だと思います。

YouTubeやブログでブラックバス擁護論の何が間違っているのかを発信するのは、バスを駆除するのとは別のアプローチ方法というだけです。

そんなことも理解できない人間はブラックバス問題以前に人間性や人生経験が未熟だと思うので、もう少しバス釣り以外の世界に目を向けた方が良いのではないでしょうか。

あとがきにかえて

ここまでの話を踏まえて、ブラックバス問題を整理します。

ブラックバス問題とは、

  • 侵略的外来種であるブラックバスが日本の生態系に重大な影響を与えており、
  • さらにその環境破壊が密放流という犯罪行為によって拡大し、
  • しかもその犯罪行為の上に業界が出来上がって保全活動の反対・妨害を行っている

という、環境社会問題と言えます。

この問題は根深く簡単に解決できるものではありませんが、以前に紹介したネコ問題に比べると、以下のような点でまだ希望を持てます。

  • 侵略的外来種であるというイメージが多くの人に共有されている
  • 特定外来生物なので所持や放流だけで罪に問える
  • 魚に感情移入する人自体が少なく、駆除に対する感情的な反発があまりない

こうした側面をうまく活用していけば、ブラックバス問題を解決できるかもしれません。

未だに「ブラックバスを認めるべき」という主張をする人は多く、その中には釣り業界のインフルエンサーや生物学者の肩書を持つ人もいます。

また、今回のような発信に対し「対立を深めるだけ」と眉をひそめる人も一定数いるのは承知しています。

しかし、前回と今回の記事で分かっていただけたと願いますが、ブラックバス擁護論は完全に終わっています。そして、今回の内容のために調べた内容やYouTube動画に寄せられたコメントを見る限り、彼らを平和的に説得するのは無理です。

ブラックバス問題を「生態系保全派VSバス愛好家」のように考えている人もいると思いますが、実態は全く違います。

ブラックバス問題の議論は「どうやったら少しでも殺人を減らすことができるか?」と真剣に大人たちが議論している会議室に、中二病をこじらせたガキが乗り込んで「どうして人を殺しちゃダメなんだよ?」と言っているようなものです。

「進化論VS創造論」や「コロナワクチン推奨VS反ワクチン」もそうですが、世の中には知識ない人から見れば対等に見えるけど、実際は月とゴミクズ以上の差がある論争が存在します(もちろん、この場合の月は進化論とワクチン推奨です)。

ブラックバス問題も、これらと同様の事例だと考えていただきたいです。「VS」と称するのすら不愉快です。

そして、「対立を生む」というお決まりの批判をする人は、恐らくバス容認論者がどんな主張をしているどんな人物なのかご存じでないのでしょう。

もしくは、中立を装って僕を悪者扱いしたいバサーなのかもしれません。あれを説得できる人間がいるならぜひ会ってみたいです。

僕が受けたYouTube上のコメントの中には、誹謗中傷として訴えれば勝てそうなものがいくつかありました(”今のところは”そんなことしませんけどね・・)。

環境問題を議論する際に「間違いを指摘するのは良いが相手の人格まで否定してはいけない」とよく言いますが、一部のバス容認論者は本当に人格に問題があるとすら思えます。

海洋プラスチック問題のように自分を含めた悪気のない人全員に小さな責任がある問題でここまで厳しい意見を言うのは不適切だと思いますが、ブラックバス問題はほとんど全ての責任がバス業界やバス愛好家にあります。

そして、バス容認論者はブラックバスが侵略的外来種として問題視されていることも、特定外来生物であることも承知の上で虚言・曲解に満ちた言動を繰り返し、時に犯罪にまで手を染めます。容赦する理由がありません。

ブラックバスの駆除、バス容認論への徹底的な批判、密放流の取り締まり、バス釣りの規制など、あらゆる面での取り組みを強化し、ブラックバスもバス釣り文化もこの日本から完全排除すべきだと僕は提言します。

参考文献

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