【BGサメ映画レビュー】ビーチ・シャーク

ついにサメが陸地を”泳ぎ”ます!典型的な”ジョーズテンプレ”に沿ったストーリーということもあり、ブッ飛んだ設定のサメ映画の中では割とマシな方です。

邦題ビーチ・シャーク
原題Sand Sharks
公開年2011年
監督マーク・アトキンス
出演コリン・ネメック /ブルック・ホーガン/ヴァネッサ・リー・エヴィガン
制作国アメリカ
ランクB級(トンデモ設定や雑なCGなどのツッコミどころを楽しむ作品。)
目次

あらすじ

南の島にある小さな町ホワイトサンズに、市長の放蕩息子であるジミー・グリーンが返ってきた。

彼は「街を活性化する」という名目のもとに金儲けするため、ビーチで派手なパーティイベントを開こうとを計画していた。

しかしその一方で、水際から離れた砂浜でサメに襲われたような死体が見つかるという奇妙な事件が相次いで発生。

サメの専門家であるサンディの協力のもと事件を調査する保安官ジョンとその妹ブレンダは、一連の事件が砂の中を泳ぐサメ「サンドシャーク」による仕業だと突き止める。

ジョンたちは皆に警告しようとするが、サンドシャークが集まるビーチで、ジミーが企画したパーティが行われようとしていた・・・。

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

清々しいほどのジョーズテンプレ

ストーリー自体はビックリするくらい『ジョーズ』をパクった、まさにサメ映画のテンプレ通りの作品です。

誰かがサメに襲われる→警官が警告する→経済的利益のためにイベントが強行される→人々がサメの犠牲になる→サメの研究者や荒くれ者の漁師と共に闘いを挑む→なんだかんだあった最後にサメが爆発する。

いわゆる”ジョーズテンプレ”や”ジョーズフォーマット”と呼ばれるパクリサメ映画は沢山ありますが、ここまで型にはまった作品も珍しいです。

B級映画にありがちな本筋に関係ない捕食シーンもほとんどなく、良くも悪くもサメ映画の原点に立ち返ろうとした感はあります。

特に、町議会の後ろからクイントめいた漁師が現れて「俺がサメを捕まえる」と豪語するシーンは、もはや清々しいほどのパクりっぷりです。

さらに、ビーチ閉鎖に反対されたときに町長が「Only 24 hours!」と呼びかけたり、漁師が関係ないサメを捕まえた時に「it’s not “the” shark」とサンディが反論、サメの口にタンクを投げ込み「”Sand” of a bitch!」の決め台詞など、明らかに『ジョーズ』を意識したセリフが散りばめられています。

会話シーンが冗長、ジミーが命を軽視したり責任を感じたりと支離滅裂、サメの出番が少ないなどツッコミどころは多いですが、コメディ版のジョーズとして観れば、苦笑いしながら楽しめると思います。

陸上を泳ぐサメのパイオニア

物語は古典的サメ映画そのものですが、”海の中を泳ぐように地中を進むサメ”という設定自体は斬新で、荒唐無稽ではあるものの画期的でした。

本作『ビーチ・シャーク』よりも前からサメは陸に進出していましたが、サメの形状を保ったままではなく、『キラー・シャーク 殺人鮫』や『シャークトパス』のように、人間やタコと融合することでなんらかの足を得ていました。

しかし、本作はサメの姿のまま地中を泳がせることで、「陸にいる人間をどうやって海にいるサメに喰わせるか」という”人喰いサメ映画のジレンマ”とでも呼ぶべき問題に新たな解答を提示しました。

もっとも、地中を掘り進む怪物という点では『トレマーズ』という前例が存在しましたが、サメ映画では本作が初となります。

なお、本作の公開以降「サメが陸を泳いでもいいんだ!」と一部の人が勘違いしたのか、『スノーシャーク 悪魔のフカヒレ』や『シン・ジョーズ 最強生物の誕生』など、水中ではない場所を泳ぐサメの映画が複数作られることになります。

その他見どころや豆知識

  • 日本語版のDVDジャケットにはホホジロザメと思しきサメが描かれていますが、海外版ではジョーズをオマージュしたような構図でシロワニが描かれています。
  • ブレンダが「Your party isn’t on the sand, it’s on ice」と言っている場面がありますが、これは砂の上で行われる予定のパーティがビーチ閉鎖で開けないことと「on ice(問題などが棚上げされているという意味の熟語)」をかけた洒落の効いたセリフです。決して『アイスジョーズ』や『スノーシャーク 悪魔のフカヒレ』の伏線ではありません(多分)。
  • ジョンが「つまりこれはdinoshark(恐竜ザメ)か?」という発言に対しサンディが「私はロジャー・コーマンじゃないのよ」と切り返す場面。これは、”B級映画の帝王”として名をはせたロジャー・コーマン監督のサメ映画『ディノシャーク』に絡めたネタです。
  • 真昼間のだだっ広い砂浜でパリピ音楽かけているだけでノリノリになれるのか疑問。恐らくキャストが不足していただけだと思いますが、「1000人呼び寄せた」という割にはイベント会場がガラガラです。
  • ジミーが今までの責任を感じて囮になり子ザメを仕留めるシーンがありますが、あれだけ広範囲の砂地をガラスにできるならそのまま火をつけるだけで良かったのでは?

サメに関する解説

サメの造形

本作のサメはもちろん架空の存在ですが、大きな三角形の背ビレ、下葉が発達し三日月形になった尾ビレなどの特徴から、そのモデルはホホジロザメだと思われます。

B級映画らしく安っぽいCGで描かれていたのですが、本作の隠れた注目ポイントは歯です。

ラボで検死をするサンディが持っていたサメの歯の造形が割とリアルでした。

歯根がないなどの細かいツッコミどころはあるものの、元々は半透明だったと思わせる少し濁った白色、薄いが立体的な見た目などの特徴は本物に近く、B級映画にしては頑張って作ったなと感じました。

ただし、作中でサンディは「シロワニの歯に似ている」と発言していますが、映像に映っている歯は全く似ていません(作中の歯は先が曲がった大きな三角形でしたが、シロワニは真ん中が突出して長い三つ又で細長い歯をしています)。

シロワニの歯

また、その後にサンディはストリアトラミア(古材ザメの一種)の歯に近い」と言っていますが、別にストリアトラミアにも似ていません。

さらに、その後アップで映るサンドシャークの口元をよく見ると、サンディが持っていた歯とは全然違う形状(ホホジロザメっぽい三角形)をしています。

この辺りの雑さ加減は、さすがB級サメ映画という感じです。

サメの行動

「砂の中を泳ぐサメ」という時点でもう常軌を逸していますが、仮にサメでなくてもあんなに速く地中を動くのは無理です。

プールの中で歩こうとすると、陸上で普通に歩くよりも動きが遅くなるか、余計に体力を持ってかれますよね。

これは水が空気の800倍も密度が高いために起きる現象ですが、砂の中の密度は水中を遥かに上回ります。作中でも砂に埋められた男性が動けないでいるシーンがありますが、まさにあの状態がよく表していますね。

砂を掘り進むというのはとてつもないエネルギーを使うため、そもそも高速移動という行動自体が進化しないと思われます(現に、地中生活に特化したモグラでも移動速度は遅いです)。

もし地中に生息するサメが誕生したとしても、映画よりもずっとノロノロした、あるいはほとんど動かない動物になることでしょう。

その他サメに関する解説

  • サンディが「Sand tiger shark」と発言しているのに、ジョンは「Tiger shark?」と返している場面があります。「Sand tiger shark」はシロワニですが、「Tiger shark」とだけ言った場合はイタチザメを指します。紛らわしいので気を付けましょう。
  • サンディが作中で「母親が失くした我が子を探しているはず」と発言していますが、サメは基本的に産みっぱなしで子育てをしません。

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