『シャークネード エクストリーム・ミッション』のネタバレあり感想&サメ解説【BGサメ映画レビュー】

とにかくスケールは前作を遥かに上回る作品になっています。その大きくなったスケールの中に中身が詰まっているかは別問題です。

邦題シャークネード エクストリーム・ミッション
原題Sharknado 3: Oh Hell No!
公開年2015年
監督アンソニー・C・フェランテ
出演アイアン・ジーリング/タラ・リード/キャシー・スケルボ
制作国アメリカ
ランクB級(トンデモ設定や雑なCGなどのツッコミどころを楽しむ作品。)
ストーリー★★★☆☆
演出や絵作り★★☆☆☆
サメの造形★★☆☆☆

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目次

あらすじ

前作の闘いでシャークネードからニューヨークを救ったフィン・シェパードは、その功績を称えられて大統領自由勲章を授かることになった。

しかし、新たに発生したシャークネードがワシントンD.C.に上陸。授賞式のために彼が訪れたホワイトハウスは壊滅的な被害を受けてしまう。

一方、フィンとの第三子を身ごもっているエイプリル、娘クラウディア、エイプリルの母メイはユニバーサル・スタジオ・フロリダを訪れていたが、フロリダにもサメが降り注ぎ、彼女たちにも危機が迫っていた。

エイプリルたちのもとに急ぐフィンは、高い戦闘力とハイテク技術を身に着けて独自にシャークネードを追っていたノヴァに再会。今まで以上に巨大なシャークネードに立ち向かっていく・・・!

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

とりあえず規模はデカくなった

良くも悪くも基本的な方向性は過去二作から変わらず、とにかくスケールを壮大にした感じです。

冒頭でいきなりホワイトハウスとワシントンD.Cがはほぼ完全に壊滅し、ユニバーサル・スタジオにもサメが降り注ぎ、最終的には米国東海岸の全域を覆いつくす超巨大規模のシャークネードとフィンたちが宇宙規模で対決します。

空を飛んでいる時点ですでに笑えるのですが、シャークネード消滅の勢いで宇宙に飛び出したサメたちが次々にフィンに向かってくる光景は、まず間違いなくシャークネードでしか見られないでしょう。「Sharks in Space!(宇宙にサメが!)」のパワーワードの後、平然と宇宙空間でサメが泳ぎ始めるのは見物です。

そんなトンデモ展開に登場人物自身が耐えられなくなったのか、「何でサメが宇宙で生きられるのよ」と嘆くエイプリル。それに対しフィンが「何でサメがトルネードの中で生きられるんだ」と至極真っ当なツッコミを入れています。それを言っちゃお終いです。

他にも、何故か『鋼の錬金術師』の機械鎧のごとき性能を備えたエイプリルの義手、いつの間にかアマゾネスみたいになっていたノヴァ、サメの体をシェルターにして大気圏に突入、サメの胎内で人間が出産に成功するなど、前作のサメロデオを上回るツッコミどころが満載です。

主人公フィン・シェパードの対サメ戦闘力も急激にアップしており、気候や臭いでシャークネードを予期する、マシンガンを使いこなす、戦闘機を乗りこなす、訓練なしで宇宙空間での戦闘に適応するなど、様々な活躍を見せてくれます。

トンデモ展開とスケールでゴリ押した感あり

このように過去作を超える名場面(迷場面?)を見せてくれる本作ですが、「バラバラの場所にいたフィンと家族が集結し、シャークネードに戦いを挑んだフィンがサメの腹から生還」という基本的な流れは過去作から変わりません。

よく言えば安定感がありますが、逆に言えば斬新さに欠けます。実際、過去作の焼き増し感をトンデモ展開をたたみかけて誤魔化しているようにも思えました。

また、ノヴァの劇的すぎる変化やNASAとコネクションを持つ父親など、脈絡のない要素を急に登場させながらスケールがどんどんデカくなるので、過去作に比べてまとまりがない仕上がりになっています。

そもそもシャークネードシリーズを視聴する人間が作品の深みやストーリーの洗練性をどこまで求めているのか疑問ですが、後述するクリフハンガーのことも考えると、前作『シャークネード カテゴリー2』の方が綺麗にまとまっていると言えるでしょう。

本作から最後まで続くクリフハンガーとパロディネタ

本作(というより本作以降のシリーズ作品)で特筆すべきは、続編があることを前提に物語が作られている点です。

業界用語で「クリフハンガー」と呼ばれるのですが、続きの物語につながるような重要展開や未解決の課題がラストに示されて終わるという、よく海外ドラマにありがちなエンディングが本作~五作目まで続きます。

本作で言えば、エンドロール直前に突然起きたエイプリルの死亡が、次回作で彼女がサイボーグ化する伏線になっています(何言ってるんだ?と思うかもしれませんが、本当にそんな展開になっていきます)。

また、『最終絶叫計画』を彷彿とさせる、あからさまなパロディネタが披露されるのも本作からです。

  • 映画のオープニング:『007』シリーズ
  • 星条旗を掲げて飛んでくるサメを突き刺すシーン:『父親たちの星条旗』
  • 宇宙服を着て歩くシーンのスローモーション:『アルマゲドン』

恐らく他にも小ネタがあると思います。NASA管制室で流れる音楽が『ディープ・ブルー』に似ていたので、もしかしたらパロディの一種かもしれません。

さらに、カメオ出演も前作を遥かに上回っています。

例を挙げると、黒人のシークレットサービス役にニーヨ(米国の有名シンガーソングライター・音楽プロデューサー)、米国副大統領役でアン・コールター(数多くのテレビ出演や書籍出版をしてきた弁護士・政治コラムニスト)などなど。

他にも、ジャッキー・コリンズという小説家がフィンに書籍の出版を勧める本人役で出演しており、ストックカーレースで顔を出すレーサー二人も本物の有名選手です(ジョーイ・ロガーノとブラッド・ケセロウスキー)。

これ以外にも紹介しきれないほどのカメオ出演があるため、気になる人は独自に調べてみてください。

その他見どころや豆知識

  • 本作の大統領役として、後に本物の大統領になる男ドナルド・トランプが当初候補として挙がっていました(大統領選準備などの理由で見送りに)。トランプはサメ嫌いだというニュースが以前ありましたが、本作への出演は楽しみにしていたそうです。
  • 作中に登場した「大統領自由勲章(The Presidential Medal of Freedom)」は実在する賞です。アメリカ合衆国の国益、安全保障、文化活動、世界平和の推進などに多大な貢献をした個人に贈られるもので、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、ピーター・ドラッカー、モハメド・アリ、アンゲラ・メルケルなどがこれまで受賞しています。
  • 大統領が言った「昔サメと呼ばれていた」というセリフは、彼を演じた実業家マーク・キューバンが米国のビジネスリアリティショー『Shark Tank』に主演していたことにちなんでいます。
  • 大統領が言った「This time, it’s personal」というセリフ。日本語字幕では「もう許さない」と訳されていますが、『ジョーズ’87 復讐篇』の予告編から引用したものです。
  • サメを一発で木っ端みじんにするショットガン。どんな威力やねん。
  • フィンの娘クラウディア役の女優が一作目ではオーブリー・ピープルズですが、本作からライアン・ニューマンに変更になっています。
  • ノヴァたちのキャンピングカー”ビースト”の壁にかけられたナンバープレートの一つが『ジョーズ』でイタチザメの胃から出てきたものと同じです。
  • 「シャークウェディング」なる謎のシアター型アトラクションのスクリーンに一瞬『トリプルヘッド・ジョーズ』が映ります。実は、日本版のDVDジャケットをよく見ると、無数のサメの中に頭が三つあるサメが隠れています。
  • ジェットコースターのレールを行ったり来たりするサメがシュールすぎる。
  • ノヴァがマスカラをショットガンに詰めて発射するシーンで「Trust me, they’re real」と言い、マスカラ自体にも「they’re Real!」と書いてありますが、このマスカラは実際に売られています(詳しくはコチラ)。恐らくプロモーションでしょう。
  • 突然「スター・ウォーズ計画」という言葉が出てきますが、これ自体はロナルド・レーガン時代に実在したものです。正式名称は「Strategic Defense Initiative(SDI)」で、人工衛星からミサイルやレーザを放つことで敵国のミサイルを打ち落とすという軍事構想でした。予算・技術力双方の面で現実的ではなく頓挫したのですが、本作ではそれが裏で進行していたという設定で登場します。
  • サメの胎内で産まれたギル。感染症がヤバそうだから早く洗ってあげて欲しい。

サメに関する解説

サメの造形

本作のサメはこれまでを超える数で登場し、砲弾のごとき猛スピードで飛んでくる場面が多いため、種の同定が難しいことも多々ありました。

漏れがあれば申し訳ないのですが、確認できた範囲でご紹介していきます。

ホホジロザメ

リンカーン記念館の像に可愛く収まったり、エイプリルやフィンを丸呑みにしたサメです。

ただし、フィンを飲み込んだサメはヤジブカみたいな体格なうえ、飲み込む瞬間に映る歯がミツクリザメみたいに細長いです。

ちなみに、その後地上に落下したサメの口からフィンが這い出てくるときは三角形の歯になっており、ノコギリ状にギザギザしたホホジロザメらしい歯が映ります。

ビジュアルに手を抜いているのか力を入れているのかハッキリして欲しいです。

ヒラシュモクザメ

作中で終始空を飛んでいたシュモクザメ。かなり小さいシルエットもありましたが、頭が長方形に近いものばかりだったので、全てヒラシュモクザメだと思います。

アオザメ

大統領に手榴弾で木っ端みじんにされたり、通りで男性の下半身を食い漁ったりしていました。スペースシャトル内にも登場し、フィンにレーザーチェーンソーで切り刻まれます。

丸くて大きくホホジロザメより無感情に見える目、背ビレの先が若干丸みを帯びているなど、かなり再現度は高いです。もしかして制作陣の中にアオザメ推しがいたのでしょうか。

ヨゴレ

車にいたシークレットサービスに飛んできたり、ルーカスの脚を噛み千切ったり、ビリーを喰い殺したりしたサメです。本作では割と登場回数多めな気がします。

一瞬しか背ビレが映りませんが、ノヴァ再会直前にフィンの車に突っ込んできたサメもヨゴレだと思います。

顔つきや背ビレはそれっぽくなっていましたが、「オナガザメかよ」と思うくらい尾ビレの上葉が長かったです。

ラブカ

ホワイトハウスで清掃のおばちゃんに掃除機で吸われていたサメです。スペースシャトル内でもフィンに突っ込んでいました。

「深海のヤバいサメ」のようなYouTube動画のサムネイルに使われることもよくありますが、歯が小さく体も大きくないので人を襲うことはまずありません。

ダルマザメ

「地球上でもっとも安全な場所」であるはずのシェルターから何故か飛び出してきたサメのうちの一匹。一瞬しか写りませんが、多分ダルマザメがモデルだろうという茶色くて細長いサメがいます。

ツマグロ

同じくホワイトハウスの地下シェルターかた飛び出してきたサメ。背ビレがやけに高い、体が妙に細長いなど体型は全然ツマグロっぽくありませんが、背ビレの端が明確に黒く、ツマグロがモデルだと思われます。

イタチザメ

ビリーとクラウディアがNASAでサメを銃撃している時、屋上の端に落ちていました。

過去作品では残念な仕上がりでしたが、本作では頭が丸みを帯びていて体格もがっしりしており、ちゃんとイタチザメっぽい造形になっています。

ただし、スペースシャトルにイタチザメがぶつかって真っ二つに破壊するシーンがあるのですが、シャトルの大きさと比較すると、小さく見積もっても20m以上ありました。なんだあれ。

ジンベエザメ

フィンがサメ体をシェルターに使って地球への帰還に成功した後、頭が丸くて平たく体に斑点模様のある巨大なサメが画面右下辺りに落ちてきます。

丸焦げになっていましたが、ジンベイザメとみて間違いないでしょう。

謎のメジロザメ類

ホワイトハウスで彫像の頭を口に突っ込まれたり、ジェットコースターのレールの上で行ったり来たりしていたサメなど、どの種がモデルかよく分からないのっぺりしたサメが何度か映ります。

吻先が丸いのでオオメジロザメがモデルかもしれませんが、はっきりとは分かりません。

サメの行動

サメが飛んでいるのは毎度のことなのですが、本作ではサメの生態について重要な言及がありました。

ノヴァによれば、シャークネードのサメは空を長時間飛び続け、鳥や氷を食べているそうです。

「どうやって呼吸してるの?」というツッコミは今更過ぎるのですが、この説明を聞いた後でもう一度シャークネードシリーズに登場するサメたちを見てみると、どうも全体的に胸ビレが本来のサメより長いのです。

もしかしたら、彼らは普通のサメではなく、竜巻の中で生きるよう独自の進化を遂げた生物なのかもしれません・・・。

その他サメに関する解説

  • フィンは「サメの嫌なにおいを感じる」と言ってシャークネードを予期していますが、解剖や解体をずっと続けているとサメの臭いに慣れてきます(実体験)。サメの腹の中から何度も生還しているフィンの嗅覚はとっくにおかしくなっていることでしょう。

本作のシリーズ作品

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参考文献&関連書籍

  • 知的風ハット『サメ映画大全』2021年
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